目で聴く・耳で観る・身体で描く

クアトロで渋さ、ピットインで藤井オケ、と、いう中、なんかよりニオイの濃い方ってことで、スーパーデラックスを選択。Jean Sasportesというダンサー、小林裕児というライブペインティングの人、コントラバスの齋藤徹、ヴァイオリンの喜多直毅。こういうミックス感覚のライブっての、SDLXらしい感じ、ニオウ。
2セットのライブ。齋藤と喜多はPA無しの生音。擦絃楽器の生音なので、まさに擦れる音がそのまま来るので、まあもうこれだけでかなり気持ちがいい。勿論即興なので、曲らしいのは無くて一見厳しい感じなのだけど、ちゃんと見るところのある音になっていて、今夜の客足がどちらかと言うと品のいい感じなので所謂即興的な音のところはあまり知らないとしても、難しいとかツマラナイとか、そういう方にならなかったんじゃないだろうか? Sasportesは多分舞踏の方のダンサーって事なのだと思うのだけど、なのでこう、その動きは静的で、そこを小林のペイントが活かしたり殺したり、する。目の前で絵が描かれるというのは、やっぱ視線がそこに行くし、そこにふと、Sasportesの姿を追ってみる。なので目は忙しくなりつつ、音にヘラヘラする。
1stにハプニングがあったり、2ndでは演奏者も動きの方に加担したりしていて、ユーモアも交える。音楽だけじゃなくて即興されるもの、という事のライブ。一見わかりにくい『目で聴く・耳で観る・身体で描く』というタイトルはちゃんと当て嵌まっていた。
ってことでCDを3枚購入。したのだけど、即手放してきた。オレの手元に無くても彼の手元にあるのなら、それでいい。ので、す。