Johnny Winter

Zeppは守備範囲外の場所にあるのでまず行かない。1度だけ行ったのは坂本龍一のライブで、あれはFenneszが見たくて行った。たしかその時に初めてゆりかもめに乗って、あのちゃちい乗り物もますます足向けしたくなくなる一因だった。けど、今夜はそういうものを蹴飛ばしてでも向かうだけの理由があった。それで新宿からZeppまでの路線を調べると、そうか、埼京線からりんかい線で1本で行けるのか・・・。なんだ、楽じゃん。
今頃になって初来日のJohnny Winter。このタイミングで自分がはまったのがマグレの偶然。こんな出来すぎなタイミングは2度と無い。折角なので3daysの初日を選んだ。まさに初めて日本でジョニーの音が響く日。
ロックンロールとブルース。この2つの音楽。別に今時様にアップデートなんかされていない。けど、これがロックの核。だから、全く強い。本編とアンコールあわせて約90分、原発から放射性物質が垂れ流されるこの状況下でロックの核。皮肉でもなんでもなく単なる現実。けど、こっちは愉しませる核。
間違っているかも知らんけど、本編でジョニーが弾いていたのはErlewine GuitarsのLazerだった。交換もせずチューニングをあわせたりもせず、ずっとLazerを弾き続けた。MCも殆どせず、曲間も短く、演奏は繰り広げられた。そして多分アンコールはファイヤーバード。確信が持てないのは、ハッキリとギターを見る事が出来なかったからで、今夜はそれなりに前方で見ていたのだけど、それでもハッキリとギターを確認できなかったのはジョニーが座って演奏していたから。ライブを見ると決めて以降、アホみたいにジョニーを聴いているのだけど、それだけで最近のジョニーの状況を調べたりはしなかった。なので、その姿は正直少しショックだった。けど、あのギターはそういう事が関係ない。あの音は、ジョニーの音はちゃんと持ち込んでくれた。
あー、なんか、ホント、カッコよかった。どうしようもなくカッコよかった。やっぱりこれがオレにとっては重要な音。ロックンロールとブルースなんて、オレにとっては素っ裸にされたようなもの。あんな大勢の中で素っ裸になる気分は変態的に高揚する。
明日明後日ジョニーを見る人達、遠慮なく存分に愉しんで下さい。というか、行けばイヤでも体が動きます。ただ突っ立ってるの、無理です。