芳垣安洋 4days 初日 Acoustic Jazzset

今夜から芳垣安洋4days。ピットイン。まずは今夜の面子をコピペ。
芳垣安洋(Ds)田中信正(P)藤原大輔(Ts)吉田隆一(Bs)Gideon Juckes(Tuba)
わかるだけセットリスト。1stはKurt Weillの曲で、「Moritat」「ジゴロ」「墓穴」「Alabama Song」。2ndはタンゴの人でカルロス何たらって言ってたのでググってみて多分Carlos Di Sarliで、曲は「(くびまさって聞こえたけどそんな曲名見つからず・・・)」、続いてRoland Kirkの「The Inflated Tear」、Burt Bacharachの「(曲名言わず)」、そして古いポップスと言うだけでこれも曲名は披露されず。アンコールは加藤崇之の「皇帝」。
ステージ上はピアノの田中のみで、残りの面子はステージ前に並んでいた。全体を狭く使ったのだけど、何故かこれ系の時は客入りが少なく、それを見込んでPA無しの生音でのライブだった。
歌モノをインストするライブを時々行う芳垣。今夜がそれで、ベースがいないのでジャジー感は弱くても、間違いなくジャズ。歌メロのある曲をそれぞれのセンスでアドリブ。最も耳につくのは、特殊奏法もいい感じで混ぜてくるバリトンのセクシー吉田で、ホント、聴く毎にこのサックス吹きを気に入ってしまう。あんなに熱っぽく吹く日本人のサックスは珍しいのだけど、それだけじゃない。ここから20〜30年は、日本で聴くサックス奏者に困らない。
その吉田に比べれば聴く機会の少ないテナーの藤原。少ない中で強烈なインパクトというのはあまり無かったのだけど、今日聴いていて、テナーサックスという楽器の音色をイメージを壊さずに扱い、気持ちのいいソロを入れ込んでくる様は、まだまだ若い奏者とは思えない熟練。
ベースの代わりも担いながらのチューバのJuckes。所謂ベースよりも音を追ってしまうという事は無いのだけど、ちょっとサックスの陰影をしたりするところですぐに見て取れる存在感。それはチューバという楽器の不思議。
そしてピアノの田中は、正直音量的に厳しいところもあったけれど、相変わらずこの人は他とは違うニオイ。ヤバイ感じのピアノっていうと、最初に浮かぶ名前。
主役の芳垣は、、、やっぱ、オレはこの人の叩くのが一番、引かれる。なんでも色々持っていて、それを提示しつつ、ちゃんと芳垣になる。後ろにいるフリして結局前ってのもいい。
圧巻は2ndの「The Inflated Tear」の終盤、芳垣のシンバルのロール。臨場感どころの話じゃなくて、演奏後、吉田だったか藤原だったかが、「PA無いのに耳が・・・」と言うほどの強烈。あの持続に圧倒された。マジで凄かった。今年一番飛ばされた。