芳垣安洋4DAYS: 芳垣安洋×大友良英 Duo & more

芳垣安洋4days、二日目。



1stは大友良英とのデュオ。このデュオというのは、ありそうであったかもしれないけれど、オレは見た事が無かった。正直、あまり新味は無いのだけど、手堅い、というとちょっと嫌味っぽい感じだな。間違いないという方があてはまるか。

初っ端、まるでコリアン・ドラマーの様に、、、じゃなくて韓国の金大煥の様にシンバル類をマレットで鳴らす芳垣。こういう立ち上がりはあまり記憶に無い。勿論この後は徐々に変化しながらヒートアップしていく。ある沸点でこの間のBill Laswellとのセッション並に音が張り上がる。だけどそれを持続させず、大友がカッティングでパターンを作って、同じく芳垣も同一のパターンを繰り返すのだけど、その繰り返しが臨場感。今まで大友にこういう感じはあまり無かったように思う。これが30分超ぐらいの演奏で、この後10分ほどの短い演奏で1stは終了。



2ndでは一応ゲストという形でCINEMA dub MONKS曽我大穂が追加される。曽我が入るという事で抑えられた演奏になると予想していて、ある程度そういう面はあったけれど、静的ではなくて常に伺える表情があった。曽我の手元はよくわからなかったのだけど、ポータブルなカセット・プレーヤー等を使ったサンプリングを扱い、さらに当然ピアニカで色づけ。そして終盤、ヒップホップなDJの様なサンプルの繰り返しがあったりして、飽きる余裕なし。

続いて、予定には無かったテナー・サックスの藤原大輔も追加。昼に明日のライブのリハをしていて、そのままピットインに残ったらしい。藤原というサックス吹きに、オレの好みのつんのめる様な(フリー)ジャズの混沌の音を感じたことは無いのだけど、特殊奏法とジャジーな音のふり幅の面白さを持っていて、これって現代的な演奏家という言い方もあてはまる気がする。

あまり音を張り上げず、だけどバッキングという風でもない大友と、色んな音を繰り出してくる藤原の音が表面になって、それをコントロールする芳垣。そして、この演奏では装飾になりながらも、フルート等で印象に残る音を差し込む曽我。ここでの曽我のハーモニカは、音色と言う点で藤原よりも前に出ていた。

もう一曲、4人で短めの演奏をやって2nd終了。



アンコールは芳垣と大友のデュオ。フリージャズの真髄という事で、ここではガガガとする大友、煽る芳垣。らしすぎ。