3/3

Friction再発シリーズのオマケ。Frictionのプロトタイプともいえる3/3の

3/3』は去年の秋にリリースされていたけど、インプレを放っておいた。

3/3はReckとチコ・ヒゲがNYに行く前に組んでいたバンドで、このアルバムのレア度数は、『79 Live』をはるかに上回る。とりあえず音をリリースしたという事実を作るためだけのものなので、5枚とか10枚とかしか作ってない。しかもマスターテープは残ってないと言われていたので、これがリリースされることはないだろうと思ってたし、興味も無かった。だけどリリースされれば当然手に入れる。音の悪さに盤おこしであることはすぐに想像がつく。オリジナルの『3/3』に加えて、当時のライブを収録したディスクを付けた2枚組みの仕様だけど、そのライブも録音状態が良いものではない。この事実からわかるように、Frictionファン以外には何の意味も無い代物。¥3,300という金額も、2枚組みという事から見ると安く思えるかもしれないけれど、個人的には「もっと安くてもいいだろ」と思った。まあとにかく、散々な事と色々言いたくなるものではある。

だけど、やはりファンというのは悲しき立場で、結局ここからもいろんなものを聴き取ろうとする。「きかいのうた」が「Cycle Dance」の原型だといわれれば、そこからFrictionの「Cycle Dance」になるまでを想像し、ライブの方のディスクの「Piestol」「Crazy Dream」「かがやき」「I Can Tell」「せなかのコード」といった、Frictionでもそのままのタイトルで演奏されている曲を聴いて、「Pistol」「Crazy Dream」「かがやき」はこのままFrictionに直結する音であることになんとなくニヤニヤし、「I Can Tell」「せなかのコード」は「きかいのうた」と同じく、ここからFrictionの音に変わっていった過程には、やはりReckとヒゲがNYで得たものがあったからこそなんだろうな等と考えてみたりする。純粋に音を楽しむ事は出来ないけれど、ファンの悲しき性はこういうものを避けて通れないという事を痛感させる。









3/3 『3/3』