帰路、レコファンのレコース

先週、玉ニューやってなくて、「ん?」と思っていたら、今週もやってなくて、先週に引き続きギガゼウスってのやってて、先週はながし観だったのだけど、今夜はちゃんと見てしまった。突然玉ニュー打ち切ってこのギガゼウスってに変えたのか?って思ったら、来週からは玉ニューとのテロップが出てて、検索したら、あーそういうことか。このギガゼウスっての、関西ローカルで本格的にやるみたいなので、TVKでもやればいいのに。
で、今週はやっと、今夜が帰路レコス。購入はMoe Tuckerの『I Feel So Far Away - Anthology 1974-1998』と、Gal Costaの『recanto』。MoeのCDは、いつかは聴こうと思って手を出さずにいたらいつの間にか手に入りにくくなってて、したら結構値の張る状態になったりして、なんかなあって思ってたらこのアンソロジーがリリース。今これ聴きながらなのだけど、若干Shuggs的な感じが、良い。Galの新作はCaetano VelosoとMorenoが大きく関わっている。これは絶対ヤバイはずで、聴く前からニヤニヤしている。
昨年は田村夏樹と藤井郷子のライブを1本も見なかった。CDも買ってない。という事に気づいた。ので昨夜、今年22本目のライブ鑑賞。ピットインで田村と藤井さんと臼井康浩と益子高明とミズキ・ヴィルデンハーンの「掃き溜めに鶴」。
「掃き溜めに鶴」ってのはツアータイトルかと思ってたのだけど、どうもユニット名らしい。田村いわく、掃き溜めが益子と臼井で、鶴がミズキだとか。なら「に」は田村と藤井さんだな。とか、まあ、そういう事を考えてしまうのはいつもの事なのだけど、客席はいつもと違っていて、いつもな感じの年齢層から、結構上の方たちが多く、この集客は田村がMCしてたように、ホントにミズキの母親の知人達なのだろうか? まあ、いいか。
インスト陣+ダンスだったので、即興なのかと思っていたら、ちゃんとスコアありのライブ。けど、楽器の組合せにベースがいないので、ジャジーってのともちょっと違ってる。それぞれが多彩な音色で、田村のユーモアのあるラッパの音色はやっぱ個性的。田村の余裕な感じは、田村以前と以後のラッパ吹きには無いんだよなあ。何故かイマイチ知名度が低いのが不思議で仕方ない。その田村とタメ張る位に多彩なのが臼井のギターで、アヴァン的に見ると一見個性が弱いようにも見えがちだけど、この人の色々、ギターを弄った事があれば、よくわかると思う。アタック音を消しながらの奏法とか、裏のバネを使ったアプローチとか、面白いし、インプロな場面での音楽性みたいなのは手癖的じゃないし、臼井のギターを聴く機会が少ないっての、ちょっと損している気がしてくる。パーカッションの益子は初めてその演奏を聴いたのだけど、シンプルな音の扱い方に、音楽のベースはクラシック側?って、なんとなく思った。こう、力で押す感じではないけど、でも、音の強さはちゃんとあって、何気に多弁。んー、知らなかった優れたミュージシャンの音を聴くってのは、やっぱ楽しい。藤井さんはいつもの藤井さんで、昨夜はダンスのミズキが踵で音を出すので全体がそれを活かす音楽になっていたのだけど、元々パーカッシヴなピアノという側面のある藤井さんには似合っていた。で、更に昨夜の藤井さんのピアノはドシャメシャするところが無くて、個人的には今まで聴いた藤井さんの演奏の中で、最も好みだったりする。ダンスのミズキという人はドイツと日本の血が混じった人、だと思う。他国ではどう呼ぶのか知らんけど、日本人が言うところのハーフ、だと思う。けどこのハーフって言い方、ダメだよな。半分ってなんだよ?、おかしいだろ。大体、血が混じる事でより優れた結果になっていくと言うほうが多いわけで、ハーフどころかダブルだろ。あー、戻す。検索もしてないのでわからんけど、このミズキという人はバレエなんかの基礎がしっかりとあるような気がした。激しい動きとか、ユーモアあふれるとか、一風変わったとか、そういう踊りではなくて、ストイックで凛とした動き。といっても、別に固まっているわけではない。動きの一つ一つの確信がハッキリ見て取れる。ダンスとか、かなり門外漢だけど、それでもミズキのパフォーマンスの印象はちゃんと残っている。