帰路、レコファンのコース

着くまではあれ買っておこうかなあぐらいで、特に最近リリースされたものの目的があったわけじゃないのだけど、着くと、あー、こんなの出たかとか、んー、これもこのタイミングだったかって思って、結局悩む。手当たり次第は、出来ない。で、考えて、手にしたのはPrimusの『Green Naugahyde』とGoma & the Jungle Rhythm Sectionの『I Believed The Future.』とSteve Winwoodの『Back in the Highlife』。Primusのは新譜が出ると知ったのがいつだったか思い出せんけど、まあ、待ってた。壮絶なテクをユーモラスでかますこのバンドはマジ凄い。Gomaのは、今回が初購入。Gomaが事故にあって苦しんでいると知って、そんな事を知ってからGomaのCDをたまたま持っている人から借りて聴いて、やられた。のです。強烈なグルーヴがカッコいい。あー、なんでこれに気付いてなかったんだろうって思ったけど、借りて聴いてしまうとCDを買うタイミングを逃す事にもつながってしまったので、そういう状態のままだった。けど、Gomaが演奏活動が出来る状態になったと知って、よかったなーって思っていて、で、したら、今日、新譜を見つけて、これは買わないと失礼すぎる。と、判断。で、なんとなく、ダサダサの80年代が聴きたくなる病を慢性的に患ってしまっている状態で、高校なガキの頃に聴いていた『Back in the Highlife』を中古で手に取った。他にも欲しいのあったけど、昨夜、ライブを見て物販を使ってしまったので、財布の軽さにビビッて我慢した。
で、昨夜はピットインした。『Breath Passage 2011』というタイトルのライブ。姜泰煥×沖至×大野慶人白石かずこ、という面子。こういうセッションで、どなたのライブも経験していないってのは珍しい事だったりする。
1stが姜さんと沖さんのデュオ。勿論、今夜の大目当てはこの2人。99で阿部薫の音にどっぷりした後の沖さん。そして、実は結構来日しているのに恐ろしくタイミングのあわなかった姜さん。この2人を同時に聴ける。たまらん。って気分。で、その1stは、沖さんの自由と、姜さんの音色の豊富で嬉しい気分。沖さんの形も自由なラッパ、姜さんの和楽器かと思わせるような音色も持ち込んだ音。2つの管楽器だけで、あまりにも十分。して、無理せず30分ほどでセットを締めるのも丁度、なんだよな。
2ndも姜さんと沖さんの2人の音で始まる。そこに、全く知らない大野さんという舞踏家が加わる。で、被り物してる・・・。思わず吹き出したのだけど、なんか、どうも空気を間違えたオレ。思わず周りを見回すのだけど、皆、どうも、そんな雰囲気を感じさせない・・・。これは、そういうもんなのかなあって思いつつ、けどなんとなくニヤニヤしつつ、大野さんの動きを見つつ、姜さんと沖さんの音を聴きつつ・・・。って状態が続いた後、白石さんの登場。その名前は、さすがに知っていた。詩の朗読が加わることになる。けど、どうも、オレ、言葉は聴くけど追わない体質らしく、声は聴いてるけど、内容は掴んでない。これはまずいのかなあとか思ったけど、まあ、出来無い事を無理する意味もないだろうと思って、そのまま、音として、混ぜ込んで、という状態。してこのセット、姜さんのミニマルが、やっぱ、印象深い。ドローンっていうかロングトーンっていうか、そういう音と、ミニマルなフレーズ。出す音全てがミニマルだと思う。して、そのアルトサックスから出てくる音色が、もう、これこそオレの最も好きなアルトサックスの音色だと思う音。この音色が、最も魅力的なアルトサックスの音色だと思う。この音に当然涎。
で、物販。姜さんと沖さんのディスコグラフィーな事はよくわかってないし、CDもあまり持っていない。ちっちっと見て、とりあえず姜さんの独奏なCDは買おうと思って、もう1枚、沖さんのCDも買おうかなあって思っていたら、後で同じくCDを見ようとしている人を感じたので、ちょっと横にずれる。するとその人が横に来て、「この、こっちのは姜さんの新しいCDです」と。あー、物販の担当の人だったか、と。じゃあってんで、「これ、共演者は誰ですか?」と聴いたら「ソロです」と返ってきた。あー、これも独奏かあ。んー、やばいなあ。毒素好きのオレとしては、これは欲しいなあ。でも、そうするとどうしよう。と思って、結局沖さんのは今回は諦めて、姜さんの独奏CDを2枚買って帰った・・・。