ダブ

最近ダブダブしているので、これはやっぱ、ダブの生音が聴きたい!って思う。必然だと思う。で、探した。見つけた。ピットインでD.U.B.のライブ。面子はサックスとその他の梅津和時、テナーサックスの片山広明、エレベの早川岳晴、ドラムの菊池隆。
個人的に、5年ぶりのD.U.B.。勿論前回もピットイン。その時のログを今見ると、文章もあれだけど、梅津さんの事を全然わかってなかったというのがよくわかる内容。あの頃のオレは、梅津さんをイマイチ面白く思ってなかったって事だ。ログにしてなければ、そんな事を思っていたことを忘れてたな。つーか、忘れてた。今読み返して絶句な内容・・・。
最初に恥をさらしたのでここからは楽。ってことも無いか。凄いのとおもろいのと、入り混じっていた。まあ、梅津さんのライブはその傾向強いけど、片山さんの太すぎずフリーキーらずのテナーの語り口との重なりが相性がよくて、というか、なのでこのバンドは名バンドになったと思うのだけど、音域が違うとはいえサックスという楽器の鳴らし方が違うのを感じつつもあんまり気にせず、楽しむ。片山さんのサックスって、なんか、Sonny RollinsとMarion Brownの間というか合わせたというか、そんな気がした。そんな音で1stに演奏された「1970」序盤、そのリリシズムがなんかMarion Brownっぽいなあって思っていたのだけど、いや、違う。そっちじゃない。これ、Albert Aylerを意識した曲だ。「1970」ってタイトルも、そういう意味だ!、って、勝手に納得したりした。
5年間に見たときには菊池さんのドラムにあまり印象は無かったのだけど、なのでスクエアなタイプだと思っていたのだけど、ちょっと違う。シャープなビートで、しかもジャズ的というよりロックな圧力。おお、結構、このビート、嵌る。ベースが早川なので、ここも似合う。早川の音も、太いけど重低音で空間支配ってのとは違う、丁度いい音量で、そのグルーヴはカッコいいし、勿論ソロではアグレッシヴなのをガツガツ。フロントの2人のバランスと、リズム隊の2人のバランス。それがこのバンドの持ち味な気がしてきた。
して梅津さん。この人の演奏を聴くと、毎度、多分この人が世界で最も優れたサックス吹きだな。って、思う。そんぐらいのを聴かせてくれる。今夜の圧巻は循環呼吸奏法。あんな長い循環呼吸奏法を見たのは初めて・・・。しかもその最中、面白も絡めている・・・。ホント、これどうなってる?ってぐらい。だった。そんなスゴ技かますくせに、ラッパにサックスのマウスピースつけてみたり、その逆をやったり・・・。或いはモロにDolphyなフレーズかましてオレをヒクヒクさせたり・・・。更に鍵盤ハーモニカも扱って、『Message Music』に嵌り中のオレをニヤニヤさせたり・・・。
あー、勿論、D.U.B.はドクトル梅津バンドの略で、呼称は「ディー・ユー・ビー」です。「ダブ」ではありません。