本田珠也 3DAYS - 珠也×達也

の、中日。昨夜も見たかったけど、ちょっと、我慢した。けど今夜は本田と中村達也の共演、しかもデュオということで、ニヤニヤしつつピットイン。
1st、一応探りあいみたいなのから始まって、でもすぐ叩きあい、する。剛腕の本田と野性味あふれる達也が絡むのだから、ビートの溢れ方が半端ない。何度も到達点に行きながら、何度も変化する。本田はあえて、だと思うのだけど、パーカッシヴな音を多用していて、意図的なビートの音色付け。達也はあの笑みを浮かべて叩き続ける。バスドラの上に小さなシンバルみたいなのを載せて、それにスティックを投げてみたり、スティックの入った袋を無造作にドラムセットの上でひっくり返し、フリーインプロな手法を笑いを誘いつつ、かます。この天真爛漫な感じが、やっぱ、達也だよなあ。で、40分ぐらいのセットを、2人とも休み無く叩き続けた。
2ndはチェロの坂本弘道が加わる。坂本は、いろんな意味で最も自由度の高いチェリスト。本田と達也というビートの上で何してもいいって条件なわけで、久々に聴く坂本の音は、やっぱ面白い音で、視覚的な面白さもあるし、なんとなく、今夜のゲストとしてあえて坂本を選んだっての、わかる気がした。坂本がやりたい放題かもしてくれるので、本田と達也は1stよりも自由度が高くなったと思う。やれる事の幅が明らかに広がった。しかも、1stにあんなに叩きまくったくせに、2ndも1stに見劣りしない強い音連発。この2ndも40分ぐらいのセットだったのだけど、その中で大きく2回、展開が変わったと言うか、演奏の区切りがあったというか、まあそんな感じだったのだけど、その最後の展開で達也が強烈にロックかまして、スタンディングで聴きたいと気分になりながら、さすがに本田もこのノリではちぎられるなあって思っていたら、気が付くとがっぷり四つ状態になっていて、んー、流石・・・。って、思った。
坂本、今夜はあれやらないんだなあって思っていたのだけど、アンコールでやりました。火花飛ばしまくりのあれ。今夜はステージ中央が本田で、客席から見て右手が達也、左手が坂本だったのだけど、坂本の火花が本田に届くような距離で、ちょっと「え?」って表情になった本田が面白かった。
ここ数年、結構達也が叩くのを聴いているけど、こういうセッションで、こんなに叩きまくるのは珍しい。というか、こんなに叩いているのを見たのははじめてかも知らん。やりにくい組合せなのにこういう展開になるってのは、やっぱ、本田の音が刺激的だってことだと思う。本田は見るたびに凄さを実感するのだけど、今夜もあの強い音は勿論、パーカッシヴな音の印象を強く残したりする器用さも見て取れて、やっぱ、この人の音は、これからも聴きたい。なので、3DAYS楽日の明日も、足向け予定。