The Original Guitar Hero

「この名前を最初に挙げないヤツは、エレキに対してモグリだ。」とか、偉そうな口きいたくせに、Charlie Christianの手持ちが無いってすぐに思い出して、慌ててamazonを検索。して、2枚購入。
ジャズの歴史的な作品として知られる『After Hours』は、高校なガキの頃に聴いた作品。ジャズのCDを買うようになって、まだ10枚にも満たない時期に手にした。大好きなギターの、最初期のジャズにおける重要な作品という認識で買った。DolphyとかColtraneに嵌って始まったジャズ聴きだったので、この作品にあまりインパクトは感じなかったのが本音。けど、強いジャズを中心に聴いていたので、それの息抜き的にはまあまあジャジーな気分として嵌るものはあった。けどこれは金の無い時期に手放していて、今回これを聴くのは20年ぶりってなもんだと思う。その間に自分が聴いてきた色々があるけど、結局現在まで続くモダンジャズの最初期のビーバップのラフな音は、新鮮っていうとウソ臭いけど、意外にもスーッと、入り込む。当時のオルタナだったはずだったビーバップな息吹とか、そういう胡散臭い言い方しか思い浮かばんのだけど、1941のこの音は70年前の音って事になるわけだけど、チャラくて安っぽい今時のつもりのどうしようもないゴミの様なクソな音楽よりも刺激がある。ここから始まったものは、現在までのいろんな音楽の原点。「歌は自由を目指す」の前に、音楽が自由を目指していた記録だと思う。
The Original Guitar Hero』は、Charlie Christianの4枚組の抜粋らしく、所属していたBenny Goodmanの楽団の録音だと思うのだけど、ビッグバンドでスイングなGoodman楽団じゃなくて、スモールコンボ的な録音で、短いテーマからソロ回しという状態なので、これもビーバップな発芽と思える内容。『After Horus』とは違ってしっかりとした録音なので、音質的にもそれよりは良い状態。この2枚にあるChristianのフレーズは、今でもジャズなギターのどこかで見つけることが出来る。70年前の、あくまでもアドリブ部なフレーズは、結局、ジャズの見本としてずっと引き継がれている。これ、物凄いことだと、思うのだけど、どうなんだろう? な?、どうなのさ?