Maradona by Kusturica / What We Do is Secret

昨日も今日も新幹線ではビールを飲んでいない。というのも、流石に寒いこの時期に午前中からビールをかます必要はないし、往きも復りも5時間以上あるのにその間アルコールを摂取し続けたらさすがにまずい。

東京から福岡に向かう時の昼飯はサンドイッチを購入したけれど、博多の新幹線のプラットホームではコンビニなサンドイッチしかなく、さすがにそれは勘弁と思っておにぎり弁当を購入。新幹線に乗って、昼時にはいい時間になったのでそれを開ける。オレはおにぎりとコーヒーという組合せが気に入っているので、車内販売のコーヒーを購入。昨日も思ったのだけど、新幹線のコーヒーもちょっと味が落ちたなあと思った。

名古屋駅に着く前後辺りで2杯目のコーヒー。が、さっきよりも味がいい。それで気付いたのだけど、JRの管轄によって車内販売の業者が変わる。オレは大阪以降の新幹線はそれ以前は10年以上前に広島まで行った事ぐらいしかなく、新幹線のコーヒーといえばJR東海管轄のコーヒーだったという事に今更気付く。で、そっちはまあまあ美味く、多分西日本管轄というところになるところのコーヒーはイマイチ。そういう勉強になった。

新幹線のチケットと宿は割と最近に取った。昨日の希望する時間帯、「11:00台で喫煙席」は少し厳しかったのだけど、グリーン車ならあるという事で、それでも飛行機よりは安いのでそうする事にした。流石にグリーン車は快適で、5時間以上乗ってもあまり苦痛じゃなかった。だけど今日は普通車で、前日の記憶から無理してグリーン車にしておけばよかったと思った。それで博多駅のチケット売り場でアップグレードを希望したところ、この手の契約済みのチケットはそれが出来ないとの事。1度乗って、車掌に申し出れば可能になる事もあるとの事で、とりあえず普通車に乗った。そしてチケットを取った時の旅行代理店とのやりとりを思い出す。往をグリーン車にして、復をどうするか?と電話で話し合う。こっちはまだ余裕があるので、普通車で窓際で取れると言う。別に窓際を希望してないのに、何度も窓際をアピールする。「じゃあそれで」と、チケットを頼む。すると、「では隣がいない2人席の窓際にしますね。」と。「(隣が)今は空いてても、後で埋まるんじゃ?」というと、「そうなるかもしれませんけど、なんとなく大丈夫な気がします。」と答えてきた。笑わせやがると思っていたのだけど、実はホントに最後まで隣は空いたまま。一旦はオレの前まで席が埋まる状況になったのだけど、ギリギリ、隣は空き続けた。結果的にグリーンにしなくて正解。電話でしかやり取りしてないのだけど、多分その旅行代理店の子は可愛い。そう決めた。



渋谷まで帰ってきて、その足でシアターNに向かう。このまま戻ると単に福岡から帰ってきた日で終わってしまう。折角のこの時期にそれはもったいない。そう思って、この日はそのまま映画を見る事にしていた。しかも水曜のシアターNは¥1,000。上映中なのは『マラドーナ』。往復10時間を過ごす為に、最近は読まない文庫本など何冊かカバンに詰め込んでいたのだけど、昨日買ったNumberを隅々まで読む事で、結局持参した本を取り出すことは無かった。そのNumberはW杯の日本代表が参加するグループEの戦力の考察。やっぱりオレは、音楽とサッカーだけらしい。



マラドーナ』はもちろんあのマラドーナの事で、そのドキュメンタリー。アルゼンチン代表の監督に就任する前までを追った内容。だけどこの映画、サッカーファンとして見に行くような内容じゃなかった。マラドーナという個人の意識を強く追ったもので、そのスーパープレイも時々挿入されるけれど、マラドーナのポリティカルな部分も強調されている。度肝を抜かれるような発言も交えた赤裸々は「面白かった」とか、軽い感想で締めくくれない。



そしてこの映画には、Manu Chaoが出てきて歌う場面がある。それはこの間の『Baionarena』や『La Radiolina』に収録されている曲で、オレも聴きながら「マラドーナって言ってないか?」と思っていたのだけど、やっぱりそうだった。







マラドーナ』を見終わって住処に戻る。一休みして再度シアターN。今日は折角の¥1,000なので、レイトショーも見ておこうという行動。

『ジャームス 狂気の秘密』も、始まるまではドキュメンタリーだと思っていた。だけどこっちは事実に脚色を施した、良くある手法。

この映画を見つけたとき、何故今Germsなのか?と思った。だけど特に何かしらのキッカケは探せていない。GermsはそのフロントマンがJohn Lennonが死ぬ前日に死んだ事で知られるバンド。それと、Belinda Carlisleが在籍した事があり、Pat Smearがギターを弾いていた。という事で、実はパンクな連中の間では結構知られた名前で、昔のオレの知人もこのバンドの事を気に入っているヤツがいた。だけどそのストーリーの部分が大きすぎて、その残された音を聴いてもあまり印象には残らなかった。なのでその演奏する姿が見れるのかと思っていたので若干肩透かし。だけど、勝手な予想を外して、知っているようで知らなかったDarby Crashのストーリーを追う。これのどこまでが真実でどこからが脚色かはわからないけれど、あの印象的な青い○は結局仲間とかそういう事の意味だったのかと思うと、ちょっとなんかなあって感じなのだけど、ヘタなアートの意味を付けられるよりは気に入ってしまったりする。