Mudhoney

昨夜のMudhoneyの音が入り込んだままで、そういう時ってのはそれを引きずらないように別の方を向かなければいけないのだけど、今回は日曜も控えているので、この間は浸っていられる。これが今までと違って大きい。

という事で、今日の仕事帰りにレコファンに寄って『Live at El Sol』を勢い。今日明日明後日これを見て、昨夜のアフターケアでは無くて日曜への盛上げ。



昨夜のログは、Mudhoneyというバンドに対して思い入れがありそうな感じだったけどそれは正しくない。オレにとってMudはグランジ勢の中でも別格のSoundgadenとNirvanaの次だったし、世間的に見ればPearl Jamというセル・アウトした大きなバンドや、グランジ創始者の様なMelvinsがいる。なので、今のMudに対する思い入れは、グランジという状況に対するそれをMudに持ってきたと言った方が正しい。

洋楽を聴き始めた頃はMTV全盛で、ロックはヘヴィメタの様な限定された世界かSpringsteenやブレイク寸前のU2ぐらいしか目に付かず、それらすら捉え方としてはMTVなものとごちゃ混ぜ。カウンター・カルチャー的にヒップホップがあったけれど、ロックという音楽に対する憧れもあり、そういうもので過去音じゃないものが欲しいと思っていた。そこに出てきたのがミクスチャーと呼ばれた連中。Red Hot Chili Peppersを筆頭に、Jane's Addictionやオレに多大な影響をくれたLiving ColourやFishbone等々、やっと自分の世代の共感する音が塊となって出てきた。ロックをベースに他のジャンルの要素を取り入れてオルタナティヴという場所を意識させた連中はカッコよかった。だけど、やはり名前の付いた状況は衰退が来る。RHCPの様にスタイルが固まったバンド以外は解散やパーマネントな活動が止まるという状況。それと重なるように前に出てきたグランジと呼ばれる連中。Nirvanaの大きなブレイクが切欠。音楽的にはハードロックに多少のノイジーと(ハードコア)パンクな性急感が加味されたものといってもいいのだけど、ミクスチャーに比べて明らかにストレートな姿勢の音に惹かれるのは必然だったのかも。

だけどNiavanaが止まりSoundgardenも無くなって、グランジという言葉が見えなくなって、でもMudはとにかく継続された。そこにオレは付かず離れずの状態だったけれど、『Under a Billion Suns』の相変わらずに気づき、そこからオレの中にあったロックに対する気分がもう1回戻ってきた。

という事で、実は思いっきりMudhoneyの音を聴き始めたのはわりと最近。



来日の勢いに合わせて『Live Mud』を購入。これはCDはリリースされずアナログ・オンリーな限定盤。アナログを聴くのはめんどくさい環境なのだけど、一度だけ聴けばいいという余裕をかました。だけど実はこのアナログを買うとMP3がDL出来るというオマケつきで、即DL。iPodに入れてヘヴィーローテーション。『Live Mud』『Live Mud』『The Lucky Ones』『Live Mud』『Under a Billion Suns』『Live Mud』『Live Mud』って感じ。



やたらMud漬けな状態だけど、Ron Ashtonの件を知った時に改めてStooges聴いてたら、MudとStoogesって似てると思った。そして昨夜のライブで、Mark Armは最初と最後の方はギターを持たずに歌っていたのだけど、そのパフォーマンスがIggy Popにそっくり。多分真似てる。さらに「Sweet Young Thing Ain't Sweet No More」とか、「あれ?、これStoogesの曲じゃなかったけ?」って思ってしまったり。Armの歌声も、アダルト・ヴォイスではないIggyの歌い方に似ているし、オレがMudを好きになるのは当たり前という事に今更気づく。