Lou Reed's Berlin

映画ネタ。といっても『Lou Reed's Berlin (邦題 ルー・リード / ベルリン)』だから結局音楽ネタ。オレがわざわざ映画を見に行ってしまうなんてこういう事。



Lou Reed's Berlin』という映画があることを知ったのは公開直前になってからで、しかも勝手に『Berlin』のストーリーを基に舞台をやって、それを映画として撮影したものだと思っていた。多分、『Berlin』の初演という書き方を勘違いしてしまったと思う。

『Berlin』がアルバムを再現する形でライブを行っていなかった事は知らなかった。けれどここにきてそういうことになるという事がどういう事になるのかよくわからないけれどそれはそれで良いのではないかと思う。



ちなみに。この映画の宣伝文句で『Berlin』は「セールス的に失敗」と書いてあるのだけど、あの『The Blue Mask』も『Ecstacy』もUSでのチャート上はかなり低く、実は『Berlin』はUKではそれなりに売れた記録がある。なんだかなと思う。



アルバムの再現と言えば、ここ数年よそ様のアルバムを勝手に再現する某バンドが思い出されるけれど、全く関係無い(今年もそのライブが近い)。



Lou Reed's Berlin』はシネクイントで今月中レイトショー(要するに明日まで、後1回って事)。昨夜の集客はさびしかった。それでもこの劇場の座席指定は必須らしく、なんだかなという気分になる。

Lou Reed's Berlin』の前にやってたのは『デトロイト・メタル・シティ』で、その客達が出て行ってくれないと『Lou Reed's Berlin』待ちは中に入れない。客層の違いがなんとも。



映画は全編ほぼライブの映像。時々イメージ映像みたいなものが挿入される演出があったり、映画にする事を意識しすぎてカメラが寄りすぎに思える部分もあったけれど、デカイ音で聴ける事、それを大きなスクリーンで見る事が出来るのは楽しい。35年前の『Berlin』を現在のLou Reedが歌っても違和感がなく、若い頃からLou Reedの声に説得力があった事を再認識して、今のLou Reedの声に衰えが見られない事を感じる。

『Berlin』の全曲演奏後、さすがに一夜のライブとしては時間が短いからか、3曲の演奏が続く。Antonyが歌う「Candy Says」、字幕に対訳が出るとえげつない「Rock Minuet」、エンド・ロールに「Sweet Jane」。



映画館の音の臨場感は凄い(比較対象は自室だけど・・・)。ライブ映像なので観客の拍手の音が入ってるのだけど、これが録音物とは思えない生々しさ、ドキッとする。

そのうちDVDも出るかもしれないけれど、映画館で見るのがいいと思う。でも既に音の方はCDになっていて、最近リリースされた『Berlin: Live at St Anns Warehouse』がそれ。11月から吉祥寺のバウスシアターで上映されるようなので、CDを気に入ったら映画も見たほうがいいかも。というか、このライブCDより『Berlin』を聴いて映画を見るか判断した方がいい。というか、Lou Reedファンは見るべき。というか、Lou Reedファンは見るだろ。




帰路、東急本店前で恒例のクリスマス・ツリーが準備中だった。気早い連中だなと思ったけれど、いつのまにか、クリスマス・ツリーの準備を見て気早いという言葉で済まされる時期。