Soundgarden

iPod classicの罠に嵌り、色んな音を突っ込みまくってウダウダ聴いているのだけど、昔聴いていたものを思い出すように聴くことが多い。それで今はまっているのがSoundgardenグランジ〜90年代のロックのアイコン、或いは今のところ最後のロックのアイコンといえるのがNirvanaだけど、オレがグランジという枠で最も好きだったのはSoundgardenだった。「グランジも終わった」と思ったのはNirvanaが活動できなくなったからではなく、Soundgardenが解散した時だった。

ハード・ロック、ヘヴィメタの直系といえるような楽曲が多いけれど、そこに縛られるのを回避するようにパンキッシュな感触を残す。ロックのヘヴィネスみたいなものを、最も強く感じさせるバンドの一つだった。そういうオレの印象みたいなものが、時間が経った状態で再びその音を聴いて変化してしまう事を恐れて、なかなか『Superunknown』以外のアルバムを耳にしていなかったけれど、久しぶりに聴いても問題なくヘヴィネスをたっぷり味わえる。

はっきり言って、どのアルバムも文句無しだけど、その中でも最も凄みを感じさせるのはやはり『Badmotorfinger』だと思う。このアルバムのヘヴィーなドライブ感は圧倒的。高速道路を逆送しながら全ての車を蹴散らす巨大なダンプカーの様な音。

ヴォーカルのChris Cornellの圧倒的なヴォーカリゼーションの評価の高いバンドで、勿論オレもそれに異論は無い。ロックを歌うために生まれてきたようなその歌声を聴いて文句がある分けない。だけど一つ付け加えると、オレはこのバンドの肝はギターのKim Thayilだと思っている。HR / HMの影響を受けたギターを弾きながらも、それに陥らないようにギリギリそれとは違った印象を残し、さらに、アヴァン系を思わせる音も入れてくる。Soundgardenの個性からリフを弾いている時の印象が強いThayilだけど、それ以外のところのこの人の音こそがこのバンドを今聴いてもカッコいいといえる一番の要素だと思う。









Soundgarden 『Superunknown』









Soundgarden 『Badmotorfinger』