Endless Highway

The Bandの手持ちのCDは1st『Music from Big Pink』と2nd『The Band』しか残ってなくて、後はDVDの『The Last Waltz』があるぐらいだけど、(多分)新進系のカントリーとかロックなミュージシャンによるThe Bandのカバー集、『Endless Highway』を購入。これがリリースされてから何度も手にとっては棚に戻すという鬱陶しい事を続けていたのだけど、ここまで気になったのなら仕方ない。と自分に言い聞かせる。

何がそんなに気になるのかといえば、The Bandというグループの魅力って一体なんだ?と言う事。そのふてぶてしいネーミングもそうだけど、このグループの最大の持ち味というのは演奏なのか楽曲なのか、そこが気になっていた。今まで結構聴き続けているわりに、新たに聴いていないCDを購入する気にさせてくれるわけじゃなく、だけど1stと2ndはリマスターされたときに買い直してしまわせるぐらいの求心力がある。それ以外ではDylanとの共演盤やすでに手放してしまった『Northern Lights-Southern Cross』とCD版の『The Last Waltz』を持っていたぐらいなので、あまりThe Bandの曲に詳しいわけでもない。そういう状態で『Endless Highway』に含まれているであろうオレの知らない楽曲を聴く事によって、The Bandは楽曲の魅力なのか演奏の魅力なのか、それがわかると思った。

で、結論を言うと、よくわからなかった。というのも、『Endless Highway』に入っている曲は『Music from Big Pink』や『The Bnad』からの曲が多く、それなりに聴き覚えのある楽曲が大半を占めてしまっている。だからそれ以外の曲を聴いても、その元々わかっている曲の方に意識がいってしまって、他の楽曲を冷静に聴いていることが難しい。という事で、まあ、当初の目的は果たせていないけれど、『Music from Big Pink』と『The Band』の楽曲はやはり優れたものであるという事は再確認できた。カバーしているミュージシャン達はほとんど知らない人たちばかりで、どれも文句をつけるところは無いけれど、大して個性を感じさせてくれるものではなく、ここで聴いたからといって、単独名義のアルバムを聴きたくなるというほどではない。ちなみに日本盤はボーナス・ディスク付きで、そこにはオレが日本盤を買う理由にもなったJoe Henryの歌も収められているけれど、まあ、本人のオリジナル・アルバムのものと比べるようなものではないと思う。そういう事から考えてみると、他のミュージシャンもオリジナル・アルバムはもっと個性的な音なのかもしれないけれど、こういうものはめぐり合わせなので、今回は縁がなかったという事。









VA 『Endless Highway』