The Clash

MMは毎月買っているけれど、レコード・コレクターズは興味のある特集の時以外は立ち読む事も無い。が、最新のレココレは特集がThe Clash。即購入。

今更特に「へえ」と思うような事も無いけれど、自分の中にインプットされている事を再確認しながら読んでいたら『The Clash Singles '77〜'85』が欲しくなる。それも7インチの方。でもウチでは今現在アナログを聴く環境を取り外してしまっている。なので買っても聴かずに飾っておく、、、いや、飾る事もせずただしまっておく物になるのは目に見えている。CD版で我慢するか。でも物欲。これが年末にの物欲なら勢いで購入している。だけど年も明け、来週にはFrictionの再発が待っている状態。悩む。限定だから一度手に入らない状態になるのは目に見えている。だけど絶対再発をしてくるのも目に見えている。どうする? どうしよう? もう少し考えよう。

年末にリリースされたClash関連のもので悩んだものが他にもあって、それは『The Essential The Clash Plus』という厄介なもの。Clashの2枚組みベストとDVDがセットになったものだけど、このセットで買っても、DVDを単独で買うより安い。だけどこのベストは要らない。どうする? どうしよう? もう少し考えよう。



物欲が先行する中、レココレを読みながら改めてClashを聴こうと思い、それまで聴いていたレゲエのコンピから『Pearl Harbour '79』に切り替える。ちょっと笑えるぐらい音がペラペラ。その前に聴いていたレゲエのコンピも、決して音がいいという状態ではなかったけれど、ベースはラインを弾いていることぐらいしか確認出来ないし、ドラムもスカスカ。困ったと思いながらも聴き続けていると、結局そのままはまってしまう。元々そんなに音質に拘るタイプではないので、最初は差異に戸惑ったけれど慣れれば関係ない。やっぱカッコいいものはカッコいい。それを再確認。

『PH79』はオレが初めて買ったClashのアルバム。今持っているのは2年ほど前にやっとこのスタイルで再発されたものだけど、それ以前は『PH79』という形でのCDは無かった。この『PH79』は、Clashのアメリカ仕様の1stで、『The Clash』をベースに作った当時のベスト的なもので、オレはClashというバンドを聴いてみようと思ったとき、レコード屋でいくつかのアルバムを眺めて『PH79』の日本盤を買う事に決めた。当然アナログの時代。日本特有の文化であるレコード帯が襷のようなものじゃなくて、ジャケット全体を覆うように作っている事と、アルバムのタイトルが気に入っての判断。そのアナログはとうの昔に手放し、その後CDで『The Clash』を買おうかとも考えたけれど、無事『PH79』として再発されて個人的には満足。『The Clash』は今後も買わないようにする。オレにとっては『PH79』がClashの1stだから。でもレガシー・エディションみたいなのが出たら買うな。即。

『PH79』を聴き終わり、続いて『London Calling』と思ったけれど、これは色々余計な事を思い出すので、それは避けて『London Calling』のレガシー・エディションの『The Vanilla Tapes』というディスクの方を聴く。これは、『London Calling』のアウトテイクやら何やらカンやら入ったもの。音質は悪いけれど既に音の聴き方が劣化している状態なので気にならない。なにより音のドキュメンタリーとしては一級品。

つづけてJoe StrummerがClashを結成する前のバンド、The 101ersの『Elgin Avenue Breakdown』を聴こうかと思ったけれど、いつもClash関連の文章ではいじめられている『Cut the Crap』を聴く。このアルバムの評判は、まるでLou Reedが抜けた後のVelvet Undergroundの『Squeeze』やCanの『Out of Reach』、Jim Morrisonが死去した後のThe Doorsの『Other Voices』『Weird Scenes inside the Gold Mine』『Full Circle』の様にゴミ扱い。だけどオレは嫌いじゃ無い。『London Calling』、『PH79』に続いてオレがよく聴いているのはこのアルバムだったりする。『Give 'Em Enough Rope』とか『Combat Rock』よりも好きだし、『Sandinista!』はボリュームありすぎなので繰返し聴きにくいという事もあり、このアルバムはオレの耳にしたClashのアルバム第三位というポジションに鎮座している。ダメですかこのアルバム? オレにはPop Group辺りと比べても遜色ないものに思えるんだけど。












改めてClashを色々聴いて思うのは、このバンドを聴いていた事は今のオレに結構大きい影響があるという事。パンクという言葉が大きく取りざたされるのは仕方ないけれど、このバンドに色んな音楽の影響がある事はその音を聴けばわかる事で、それを聴いていた事でラテンでもアラブでも、そういうところのポピュラー音楽をすんなり受け入れられる。とは言っても、そういう音楽をよく聴いているわけではないので、今後、なるべくそっち方面にシフトしてみたいと思う気持ちが出てきた。