Alva Noto / 坂本龍一

Alva Noto坂本龍一のヨーロッパ・ツアーのDVD『Insen Live』が、やっと店頭に並ぶようになった。10月に見たコンサートの物販でも売っていたけれど、ライブのすぐ後にDVDを見る気にはなれないので、店頭に出回るのを待っていた。



当然日本ツアーと同内容で、あのライブの追体験として見たのだけど、改めてみてみるとやっぱり結構良い。お互いにいくらかの歩み寄りで作った音なんだろうとは思うけれど、今更ながら相性も良いんじゃないかと思う。坂本のピアノは当たり前だけどジャズのピアノなんかとは全く違うもので、そういう意味ではオレにとっては新鮮なつま弾きが聴こえるし、Notoも坂本の音の響きを生かすように音を作っている。例えばもし、ピアノが高橋悠治だったとしたら、エッジの立った音や即興部分が入ったり、なんなら自分もラップトップを持ち込んでしまうような気がするけれど、それだと結局音がぶつかり合ってしまって、セッションとしては面白いけれど、完成形としての面白さを感じることは出来ない。坂本の弾くリリカルで、意外にも温かみのある音色があるからこそ、この組み合わせは面白い。









Alva Noto / 坂本龍一 『Insen Live』




『Insen Live』は輸入盤オンリーだけど、リージョン・オールのNTSCなので国内の通常のDVDプレイヤーならば普通に視聴できる。ライナーは英語とその翻訳が日本語で載っていて、日本の市場をかなり意識したものになっている。Raster Nortonってドイツのレーベルのはずだけど、ドイツ語は載ってないな。で、ヨーロッパってPALだよな? という事は日本の市場にあるものとは仕様の違うものが向こうでは流通するのだろうか? どうでもいいか。