Fishbone

実はMMのRHCP特集で、FishboneとRHCPが仲がいいという話が書いてあって、「へえ」と思った。まあ、よく考えたら同時期に同じような路線、しかもどっちもLAをベースに活動していたのだから、そういうものかと思った。実はオレはFishboneが大好きで、RHCPよりもFishboneの方を多く聴いていた。だけどFishboneは2000年の『The Psychotic Friends Nuttwerx』を最後に音沙汰無く、それ以前もあまり活発に活動できていない状況が感じられていたので、既に解散してしまったものだと思っていた。ところがこの間、タワレコで特に目的も無くCDを見ていたら、Fishboneのコーナーが目に付き、「持ってないものなんて無いよな」と思いつつもそのコーナーを見ていて、『Live in Amsterdam』(CD+DVD)を発見。「なんだこれ?、昔のライブでもCD化したのか?」と思ったけど、タイミングがいいので購入してみた。



FishboneをRHCPと同じような路線と書いたけれど、元々はそういう事を思いながら聴いていたわけではなく、確かにFishboneもミクスチャーではあるのだけれど、あまり強くロックという事を意識していなかった。『Truth and Soul』や『The Reality of My Surroundings』辺りに感じるのは、現代的なファンクネスで、屈託の無いその音にかなり嵌っていた。ところがその後に出た『Give a Monkey a Brain and He'll Swear He's the Center of the Universe』ではヘビーな音に一転し、このバンドが実はロックを強く意識していることを確認。その後それ以前のアルバムを聴くと、確かにロック的な音を感じることが出来た。だけどその後の『Chim Chim's Badass Revenge』や『The Psychotic Friends Nuttwerx』では、どうにも焦点が絞りきれていない感じがして、あまりこのバンドに注意を払わなくなっていた。

今回手に入れたライブ盤は、ライブ盤の良さが出たとでも言えばいいのか、アルバム毎に感じる音の傾向をライブでは取っ払って演奏されるので、余計なことを考えずに、単にFishboneの演奏を楽しむことが出来る。メンバーは大分変わってしまったようだけれど、それでもあの、バンドが渾然一体となって跳ねるようなグルーヴを作り出す事を忘れていない。



こうやって聴き直して見ると、当時は分からなかったけれど、Fishboneというのは新しいFunkadelicだったんじゃないだろうか。そう思って聴いてみると、結構しっくり来る。