川本三郎

渋谷タワレコでCDを初買いしたあと、渋谷のブックファーストに寄り、本の初買いもしてきた。実は最近はあまり本を読んでなくて、途中まで読んで放ってあるものが多いのだけど、今回購入した川本三郎の『旅先でビール』は、エッセイ集という事もあり、楽に読めそうなので手にしてみた。実はこれは、昨日田舎から戻る時に乗った飛行機(JAL)の機内誌に紹介されていたもので、そのタイトルと、川本三郎の名に惹かれての購入。

このBlogには基本的に音楽に関係の無い事は書かないという自分のルールがあるのだけど、『旅先でビール』はあまり音楽に関係ない(まだ途中までしか読んでないけど)。だけどオレが川本三郎を知った『マイ・バック・ページ』という本が、彼と音楽とのつながりを感じさせる本であった事を思い出したので、ここに書いている。



マイ・バック・ページ』は、今ではエッセイストみたいな顔をしている川本三郎朝日新聞社での記者時代の話で、ここには彼が、新聞記者としての自らの生きた道と、それによって、その道を閉ざさなければならなくなった事が書いてある。BaileyやURと同じように、自分の信念に生きた男の証言であり、ある種の後悔でもあるのかもしれない。この本の本編はもちろん重要なのだけど、オレにとってはこの本のあとがきが、より重要。ここで川本三郎はThe Bandの「The Weight」などを引用しながら、この本を書くに当たっての彼の心情みたいなものが書いてある。ここには執筆時の彼の本音が詰まっているようで、この本を書くという事がどれだけの意味を持っていたのか、それを垣間見る事が出来て、いろんなことを考える。




すでにこの『マイ・バック・ページ』は絶版なのか、amazon.co.jpでは中古の品しか見つからないけど、こういう作品こそが読み続けられるべきだと思う。