2018/4のライブ観賞 13本

4/1
カフカ鼾@音楽朝の昼の部の1stはジャズだと思って2ndはプログレだと思った

4/1
カフカ鼾(with Eivind Lønning)@音楽朝の夜の部はアイヴィン・ロンニングの特殊奏法を交えたラッパの音を聴いて「なんかエレキな仕掛けしてる?」って思ったりしたけどそのロンニングが結局一番ジャジーな音色
全般にはジャズ色が濃かったけど石橋英子の執拗な音の繰り返しとか今回はアコベを使ったジム・オルークの渋いベースラインはジャジーとは違う。そして昼夜のどちらも印象が一番濃かったのは山本達久の音色で今まで何度もカフカ鼾を聴いてきたけど今回の達久の音には参った

4/4
Alvin Lucierの音楽はサラッと言えばミニマルのドコアでそれを小さく研ぎ澄ましたような仕上がりをライブで体験するのはライブと言えば早い番号のチケを取って前方に陣取って写真撮って動画撮ってSNSにアップしてファボ貰ってウレシーな界隈とかけ離れたアンチマスの清々しさ

4/7
本田珠也のICTUS Trioを聴いてるといろんな構築がなされている気がするんだけどそれと同じぐらい思うのは音が良いという事で音色が良いというのはよく使うけどこのトリオには音が良いという方が当てはまる気がした

4/12
1stのJacques DEMIERRE + Axel DÖRNER + Jonas KOCHERは強と弱を繰り返す緊張感の演奏でその中ではあらゆる技法が使われているんだけどそれは重要じゃないかもしれないけどラッパで循環奏法かますDÖRNERのヤバさ
2ndのShampoo Boyはベースがドローンする上でギターとPitaの卓が好き勝手する展開でこういう鳴りっぱなしはちょい久々だけどこういうので得られるカタルシスはロックのより直接的

4/14
Peter Brötzmann&Heather Leigh&大友良英&豊住芳三郎@新宿ピットイン プログレな感触の1stと獰猛なフリーとバラッドを思わせる表現の2ndとアンコール。どこを聴いてもブロッツマンという表現者が突き詰めた音とそれでもまだ違う演奏にしようとする動きまわる音楽

4/19
アコべの河崎純&箏の八木美知依デュオ@クラシックス 1stが即興1発で2ndは八木美知依の歌曲と即興でほぼドコアにアコースティックな絃の音だけなんだけど素朴な仕上がりにならないどころかキョーレツな技法の連なりで只管刺激的

4/23
Peter Brötzmann&Heather Leigh&本田珠也@アケタの店は1st2ndどちらも即興一発。初顔合わせの2つのセットで演奏が変わるのを目の当たりしてインプロがオレがライブを聴く事の意味になっている事を何度目かの再確認。1stでLeighの本質を見抜いてそれに合わせた本田のビートの持ち込みは流石しかない

4/26
Peter Brötzmann&Heather Leigh@SDLX 今回のブロッツマン3回目の足向けでやっとメインのデュオ演奏。ヘザー・リーのスティール・ギターはブロッツマンに引っ張られなくてそれは今まで聴いたブロッツマンの共演者には無かったヤツで、展開という幅は狭いかもしれないけどとにかく美しい2セットだった

4/27
1stはPeter Brötzmann&灰野敬二デュオ。ちょい久々に見る灰野は久々なドラムを使ってエレキからヴォイスまで。お互いが勝手にやるようできっちり合わさっていくんだけどなんせこの2人なのでかなりエグい
2ndはHeather Leigh&灰野敬二デュオ。ヒーリング一歩手のヘザー・リーの美しいヴォイスと同じ音域を発する灰野のヴォイス。と、灰野が撒き散らすノイジーの中で緩いサイケの様なフレーズを連ねるヘザー・リーのスティール・ギターが作った音楽はシューゲやフォークトロニカの次の段階だと思う
3rdはPeter Brötzmann&Heather Leighの世界観に灰野敬二が上手くプラス1されてそこからTwo City Blues 3に仕上がる。今夜の音楽を聴いて日本のミュージシャンで今のブロッツマンに一番上手く当てはまるのは灰野敬二だと思った

4/28
2ndからの足向けでSean Kerrというスキンヘッドの人なんだけど直線的でサイケな映像とインダストリアル気味のテクノをラップトップから鳴らしつつ何故か途中でカツラを被るというわけのわからん技も披露
続いてのGREEN FLAMESは成田宗弘のエレキがやり過ぎないエフェクティヴで少しガレージ気味に鳴るバックアップを田畑満のうねりまくるベースラインと乾純の適格だけどスクエアにならないビートでZEPファンも取り込めそうなリフをかます。このバンドがオレには日本の3ピースロックバンドで一番カッコいい
GFがあってのトリはYximallooというおっさんがラップトップで曲を再生しつつなんか踊り続けるというシュールだけど音はAutechreとTrickyが一緒にジュークのデモを作ってみたとでも言えそうなヤバさ。音楽を遊ぶという楽しみ方を知らないと受け付けないかもしれないけれどオレには楽しすぎだった

4/29
ド・ノイズの後ろの3つに足向け。 山川冬樹&組原正はまず久々に見る山川のホーメイから灰野敬二を思わせるヴォイスとあの体を使ったビートのパフォーマンスを見てライブに足向けする事の重要さを思って、組原の何とも違う独特なギターを聴いてこの人を知らないギターファンを残念に思った
ギターウルフのセイジとGAUZEのHIKOのJET HIMIKOはセイジがギターを3つ抱えながらのパフォーマンスなのでそこに目が向くけどHIKOのブラストビートを中心にしたあのドラミングが物凄くてこれがホントの激ヤバ
T.美川 + Overload CollapseはOverload Collapseがかますヘヴィーなノイズの上を美川のノイズが動きまくりまくる。美川のあれはもうノイズという域とは違う事になってるとしか思えない

4/30
松風鉱一カルテット@昼ピ 現代的とそこまでのジャズの流れを併せ持ってて外山明イカレタドラミングと可変の範囲が半端ない加藤崇之のギターがあってもジャズにしているのは水谷浩章のエレベだと思う。リーダーの松風はバンドの音を楽しみつつ主張少なめで纏め上げるクールなスタイリスト