2017/11のライブ観賞 12本

11/3
PNLLU+坂田明を見にピットイン。 音源知らずのPNLLUはやっぱフリージャズなオケなんだけど時々組み込まれるスモールコンボがコブラ的に見えるし、繊細なとこのアコーディオンとチューバがヤバめ。グルーヴが少ない感じは欧州らしいけど、そういう肉体性を端折って「聴く」事もジャズの一つ

11/4
ナスノミツルがMUGAMICHIRUを始めた事でtenelevenの色が濃くなったと思う。とにかくこのバンドは音色が秀でてて、それはササキヒデアキの映像の色彩に引かれるという事と関係している。いかにもな繊細と違う感じと入り組んだ構成とあの音色なので無二なバンド。次も当然足向け予定

11/5
Superterz&NPMは、前回Superterz見た時にも思ったんだけどMVOTを思わせるエレクトリックなマイルスの様なグルーヴがプログレッシヴに展開するというオレの好みで言えばヨダレなやつで、それでロングセット1本という引込みとか音楽の最新のところだと思う

11/7
テリー・ライリーは自身のピアノと歌にギターが加わるんだけどあのギタリストはライリーの息子? まあいいとして、なんかインドっていうか中近東っていうか演歌っていうかそういう旋律の30分の曲と展開するミニマルな曲とかかますんだけどなんかホントイメージのままのライリーの音
アンコールというか最後にジェフ・ミルズも加わっての演奏。ちょっと無理があるかwという感じだったけどこういういちご大福的なのを聴けるのもこういうイベントならでは

11/8
箏の絃をハジきまくる八木美知依とアコベの弦を擦りまくるChristian Meaas Svendsenという対比が濃かった1stと、やれる事はまだまだあるという感じで変化した2nd。明らかに高度な演奏力があっての(即興)演奏で、八木さんに関して言うと今夜の音の使い方はオレのツボ
Christian Meaas Svendsenがどれぐらいの知名度か知らんけどオレはPNLLUで見た時には個性は感じてなかった。けど今夜は両手に弓を持って擦り倒したり、ギターのストロークの様にはじいたり、更には足で弦を抑えたりと一見奇を衒った様に見えるものがしっかり音として成立してるという曲者だった

11/10
汝、我が民に非ズのライブ。ロックとかヘイトスピーチとかThe Pop Groupの事は少々認識不足な気がしたしもうパンクというかロックも薄いのだけど町蔵という個性は相変わらず。ほぼリリースしてない曲だけどINUを3曲やった。けどオレは『腹ふり』からのファンなので次はその辺も混ざるのも期待してみる

11/11
テリー・ライリー開場待ちなう。常識で言えば通し券の一番の次は1stセットチケットの一番。こういうのは互い違いでやるのが普通。或いはどうしても通し券を全部入れてから1セットの客入れするならチケット販売前にそのシステムをアナウンスしろよ
まあ入場のあれはあれだったけど、それとテリー・ライリーの音楽は別の話。WWWXもよかったけど、やっぱ座ってゆっくり聴けるのがこの音楽には似合ってて、音楽の種類も今日の方が豊富。リズムを手打ちで演奏する曲とか、なんかやっぱり打ち込まないのがライブの感触が良くなる

11/11
空豆から慌ててラママに移動してthe原爆オナニーズの35周年のワンマンに30分遅れで到着。この露骨なパンクロックには汗とアルコールの量で対応するのが毎度だけど今夜はアルコールを買いに行くのも勿体ない気分になって演奏中は動けなかった。この音があるのと無いのではオレの調子は違う

11/18
愛に溢れたラフィンノーズのパンクでヘロヘロになって帰ってきた...

11/22
少なくても300回は来ている新宿アコードビルB1で昭和PUNK残俠伝。ゲンドウミサイルが先。このバンドの持つポップとかエンターテインメント性で耳を引きつつ実際はタイトなロックンロールが鳴り響くというスタイルは音源知らなくても楽しくて、まあそこにパンクな姿勢が見え隠れする感じにニヤニヤした
最初の4曲で燃え尽きると西村茂樹はツイしてたけど、オレの知ってるラウド・マシーンは最初の数曲はウォーミングアップで、実際今夜もそう。そこからの目まぐるしい怒涛が始まると余裕かまして聴いているという態度は取れない
ラウド・マシーンが終わるとボロボロになってロックとかパンクがハッキリする。当初はGroovers時代の曲に違和感があったけど今はそれもすんなりで、ワカとカトケンの歌も必須。して、今回「Scars」〜「Loud Machine(曲)」という最強の〆に戻した事でやっぱりオレのベストはこのバンドだと確信した

11/23
のなか悟空&人間国宝八木美知依って書いてみただけでもうヤバい。 一見粗暴に見えるというかそういう演出してるのなか悟空はフリーテンポという事でもなくしっかり叩き込んでくるし多様。これがキッチリど真ん中の音として定位しててサックスの近藤直司とエレベのヒゴヒロシがバンドとして固める
主役になりやすい近藤直司バリトンはジャジーな音色とフリーなのを使い分けててヒゴヒロシのエレベはエレベらしい音色で音が動きまくる。バンドとしてはローな感触で、そこに今夜は20絃箏だけの八木美知依がインプロヴァイザーとしてフリージャズの高揚に向き合ってあの手この手というか結構剥き出し
八木美知依の箏が明らかにノイジーしているとことか印象強いし、近藤直司の見計らったサックスの出入りも面白い。勿論のなか悟空の色々も耳引きつけたけどオレはヒゴヒロシのエレベが今夜一のインパクト。こういうセッションであれだけ個性的に音が連なるとか、この人のベースはロックだったよな?

11/28
TAMAXILLEレコ発。とにかく演奏が上手いしジャズが上手い。プロフェッショナルなジャズへの感想としてはちょっと手抜きに見えるかも知らんけど、今夜の演奏聴いたらそれを言葉にしてみたくなる
このバンドでの本田珠也は過去から今までのジャズを総ざらいしているように見えるし、面子の個々のストロングポイントを引き出してくるのだけど、本編最後の猛烈なドラムソロで全部持っていく感じが流石...