2017/12のライブ観賞 18本

12/6
竹内直&本田珠也。ヤバいっていうか、下北アポロのサイズでこんなのを聴く贅沢。竹内直のテナーとフルートとバスクラのそれぞれに惚れるし、本田珠也の多岐っぷりに笑うし。今夜のライブはジャズをベースにした音の全部入りだった

12/7
Altered States 3デイズ中日。1stにスガダイロー、2ndに原田依幸をフィーチャーした『アルタードステイツの鍵盤地獄!』ってヤツ。 澄んだ音色でパーカッシヴに鳴らすロー、フリージャズのあれこれで上げ下げする原田。そういう対比とASの変態含みの即興が一体化したりしなかったりしててあっという間
芳垣安洋は細かいの少なめで珍しくストロングスタイルで叩き込んでくるし、序盤は重低音してなかったナスノミツルが突然それをかますとレゲエの様なグルーヴ。で、相変わらず超変態な内橋和久。やっぱりアルタードステイツはたまらん...

12/8
こすりさすりのないビートだらけの中村達也ドラム独奏「煉」。2ndとアンコールはホントに「爆走」してた

12/9
昨夜までのライブ鑑賞3連荘が色々を聴くというタイプのヤツだったので今夜のdipとNoodlesはそういうのと完全に切り離されたところで聴けるモノだった事が自分にとってのバランスになったと思う。オレにはロックはやっぱりパンクなんだけどdipは単純にロックとして魅力的だという事もよくわかった

12/10
マージナル・コンソートは3時間ぶっ続けの即興という一見強面なんだけど、とにかく音が面白すぎるのであっという間に終わる。ホントはライブの写真は撮らないのが自分に課したマナーなんだけど、そういうオレでも写真撮ってアップしたりするような緩さがこのライブにある事を知ってもらおうという狙い
マージナル・コンソートはあまりにもライブという意味が強いのでCD持ってるし今夜はDVDも買ったけどCDは聴いて無いしDVDも多分見ない。そういうモノがマジコンの面白さをどれぐらい伝えるのかわからんけど、あの場であっち行ったりそっち行ったりする事が楽しい

12/11
Fenn O'Bergは当分に散らしてるように見えて結局O'Rourkeになっている気がするんだけど、Fennesz O'RourkeはFenneszの世界観をO'Rourkeがサポートしているような仕上がりで、だからFenneszのソロとして聴こえてきて、あのリリカルなノイジーに結局飽きていない自分を再確認

12/12
1stのテンテンコのユニットはダークテクノというかそういうのあったか知らんけどそういう感触で、音の詰め方が過剰じゃないとこがセンス
2ndはノイズアンビエントで、その次がメルツバウのあのハーシュノイズが遠慮なくブチかまされてなんかこの次のMUGAMICHIRUの音楽を考えないこの遠慮無し感が流石です
MUGAMICHIRUはダイナミズムのある演奏でストイックは少し減った感じはあるけどプログレとサザンロックが入り混じった様なオルタナな展開でちょっと他では聴けないヤバめ

12/15
相変わらず捉えどころのないカフカ鼾だけどオレはそこが気に入ってる。展開が繊細にゆっくりと進む感じは多分音響派以降の感覚だけどこのバンドと同じ感じを感じるバンドは無い
Arnold Dreyblattはまずコントラバスを弓で擦り続ける演奏で変化し続ける美音を響かせて、次は弓で弦を叩き続ける事でリズムの音楽をやるんだけどここでのイーヴンな感じは四つ打ちの様でハウスを聴いている気分
最後はノイジーにラップトップを鳴らす演奏で、けれどノイズとは違う理想的なエレクトリック音楽。今回の来日までArnold Dreyblattの事を知らなかったけど、物凄いものを聴いたと思う

12/16
Arnold Dreyblattのバンド編成は厚くなった音が厚ぼったくならずに高揚感を増していて、ミニマルは言葉の感触とは違って今でも限界に来ていない手法だと思ったショッキングな2daysだった

12/18
冒頭に灰野敬二のドラムというレアから始まって灰野のギターとジム・オルークのベースが共鳴してストーナー状態の真ん中でオーレン・アンバーチが只管スクエアに叩いて高揚し続けてるのにブチっと演奏を変えてからの灰野な展開は、クレイジー・ホースを挟んで潰してるみたいだと思った

12/19
八木美知依&本田珠也の道場。執拗にロックしたと思ったらこんなとこで複雑に叩き込むか!という本田珠也のビートと、新しい18番目の絃の重い音を嬉々として響かせる八木美知依。他とは違った構築される今夜の即興はプログレしてた。また次回は違う印象になるのは毎度のこと

12/21
実は蓮見令麻の音は聴いた事が無くてなんとなくプロフィールだけ知っててという無謀で足向け。蓮見はピアノを弾きながら自身の歌声も使うスタイル。その歌声とインストのバランスが良いし、知的なピアノソロとクルーナーな歌声のどちらも魅力的
トリオのバランスも良くて、須川崇志の弦の鳴りと田中徳崇のダイナミックレンジの広いドラミングも蓮見令麻の音と同じぐらい惹きつけられた。 アーシーに聴こえる事もあるけどジャズの雰囲気に甘えた感じはしない。多分洗練されているというのはこういう事。普段自分が聴き逃している音楽だと思った

12/23
1223恒例のロックンロールジプシーズ。本編は殆どMC無しで2時間ぶっ続け。あのロールするRRGだけの心地よさに何度も足向けしてきたけどそれはこれからも続くなあと思った。そろそろ飽きてもいいよな?ってちょっと思ってたりもしたけどそれも無理だった

12/23
まだ時間も早いし年末だしって勢いでBACTERIAのワンマン。アンコール含めて1時間ぐらい聴けた。今年のカッパンクで初めて聴いて以来なんだけど、シューゲイザーなノイジーとは違ったあの音を聴きながら音楽のスタイルは全然違うけどFenneszを思い出した。ロックでは似た感触は見つけにくいバンド

12/24
ケイ赤城トリオを聴くと素直に「ジャズはやっぱカッコいい!」ってなる。今までを全部引き摺っての現代ジャズってこれだと思う

12/26
大友良英4days初日の昼の部大友ソロ。1stはらしさがフルのタンテソロとエレキソロで思いっきりノイズかまして、アコギソロは抽象的からリリカルな展開で聴き覚えのない感じ
2ndは大音量でエレキかますんだけどノイズとは違うノイジーな鳴りで激ヤバ。フォークトロニカなセンスとかアイラーとかアヴァンとかが全部入り。オレが聴きたい大友良英のライブだった

12/27
大友良英4days二日目の昼の部広瀬淳二+大友良英のデュオ 広瀬はあのやばいテナーと自作のアナログなノイズ発生機。大友はアコギとエレキとタンテ。2セット色んな楽器の組合せを聴いたのだけどこのライブはノイズだったと思う。他では聴くことのない凄く多様なノイズ

12/28
やっぱルースターズはカッコいい!って思った