2017/04のライブ観賞 9本

4/4
山崎比呂志&大友良英のデュオに足向け。地下駅構内のデッドスペースの様なとこでのライブだった。PAもへったくれも無いのでライブ前と休憩中にBGMも無いというなかなかな空間。けどそういうとこで不思議と凄いのが聴ける率高い
右手と左手でスティックの持ち手方が違う山崎比呂志のスティックさばきの抑揚は当然よいのだけどこの人の両足がイカレてる。バスがつくる音はベースレスを忘れるし口径の小さなハイハットは何かそういう生物が音を出しているんじゃないか?っていう音。2ndの最後のドラムソロが凄いセンスだった
大友良英は手を変え品を変えつつ山崎に同調してて、2ndでの椅子から滑りそうになりながらギターかき鳴らしている時の顔はここ数年は見た事の無い表情。山崎のビートにムキになってたね、あれはw
1stは「Lonely Woman」で2ndは「Bells」だった。山崎比呂志&大友良英デュオってのも面倒なのでもうONJDでいいんじゃないかと思う。で、ダウトからONJDの『Lonely Woman』と『Bells』をリリースすると面白いはず...

4/7
ダメ元で当日券出るか?と問い合わせてみたらまだ予約OKとの返事が来たので『桜の樹の下で』今日聴きたい音楽が聴ける事になった
ライトアップされた桜が見える明日館の窓をバックにPA無しでピアノを弾きながら歌う早川義夫の歌声を知った事は音楽を聴くという事でそれを知らない人に対するオレのアドバンテージになった

4/12
ドラムの本田珠也とピアノの佐藤浩一とアコベの須川崇志で本田珠也ICTUS TRIOというユニット。三者の繊細な音と演奏に自由度が足されている感じでテーマのユニゾンからガンガン行くのは当然耳引かれるけど更にバラッド表現がヤバかった。オレの聴きたい「ジャズ」でした。

4/14
前衛ヴォーカルの類は苦手な方なので1stのJames Hullick+ヒグチケイコはまあそういう気分で聴いてたらその中でのヴォイス以外も含めた色々な音が意外にしっくり来てなんか得した気分になった
2ndと3rdは端折る
トリの八木美知依の独奏は八木さんの今の持ち味がパッケージされててライブならではの事とかもあってそういうのも含めて『八木美知依解体新書』というセットだったと思う。こういうの聴いてるとそろそろ久々に独奏のCDを...

4/16
1stのバンドも良かったけどdipがやっぱアホみたいにカッコ良すぎてヘロヘロしてるw いやマジでチンコもがれた位に良かったなw

4/19
個人的に4度目のMUGAMICHIRUへの足向け。フォークトロニカな導入から徐々に入り込む中村達也のビートをナスノミツルがミドルテンポにコントロールする事でダークな展開にグルーヴが出てくる。ナカコーの音も含めてジャーマン寄りだけどクラウトしないのは達也が叩いているからでしょ。
2セットどちらも1つの演奏だけで成り立たせる構成力。ほんのわずかな演出以外は暗闇を目指したようなステージ。アンコールも含めてMUGAMICHIRUにどっぷり浸かった。2ndの終盤にナカコーがかました感情的に見えたノイジーなギターは当分耳から離れないと思う。

4/23
専修大の「哲学とパフォーミングアーツ」という公開講座ペーター・ブロッツマン&ポール・ニルセン・ラヴ&近藤等則。 1セット1本にアンコールの構成で成熟したフリージャズ。近藤の電子ラッパによる変化、ブロッツマンのリードの鳴り、ろくなPAの無い中でもニルセンラヴの明確なビート。
1時間が即興で構成される演奏は演る側も聴く側も色んな意味でハードだと思うけどそれぞれの音を拾っていると1時間は長いのか短いのかよくわからなくなった。
今日の演奏を聴いて水曜のペーター・ブロッツマン&ポール・ニルセン・ラヴに楽しみが増すのはやっぱオレはジャズファンって事かも。

4/26
今夜のポール・ニルセン・ラヴ&ペーター・ブロッツマンに当然足向け。ブロッツマンの音はフリージャズが成熟してこうなったっていう多分ブロッツマンしか出せない音色。ニルセンラヴは抑えの利いた多様っぷりでそこに持ち味の激打ちが絡んでくるしで流石。二人ともいい感じに肩の力が抜けてたと思う。
今回のブロッツマン&ニルセンラヴのツアーは東京は1回だけという珍しい感じだったのでこれで当分ブロッツマンの音が聴けないのかという気分だったりもするけどまあオレの好きな音を出すミュージシャンは東京にもいるので次回を落ち着いて待てる。

4/30
昨夜の花田裕之ヤマジカズヒデの『昭和の日』はヤマジのソロが初見だったのでループを使うスタイルでなんか、らしいな、という気分。花田はいつもの流れ状態ででも普段よりは口数多め。
2人での演奏でヤマジはギタリストに徹してそれを聴いて今更「ヤマジ上手い」って思ったのは内緒...