2016/10のライブ観賞 9本

10/1
今回のSLTで個人的な最注目のアイシャ・オラズバエヴァ。昨年のノン・クラシカルのイベントでの音が強烈な印象。 今夜のヴァイオリンは生音。1stはもう一人のヴァイオリンも居たりしつつもかなり音の小さい展開でまあまあ地獄...。けど、時々高まる音はやっぱり強烈で美音。
2ndはラップトップが主にヴァイオリンと思われる音を時々8つのスピーカーの1つか2つか3つかという感じで音を発してて、それに生音のアイシャという事になるのだけど、このセットはアートが強すぎて個人的にはイマイチ。
ま、すべてに参りまくったというライブにはならなかったけれど、でもやっぱアイシャの音はヤバい。ので、持ってなかったCDを物販で購入しましたw

10/2
スペシャル・シークレット・ゲストはやはりチック・コリアでした。ローズの凶暴性を引き出す音と親指ピアノ(?)とかもう一つの鍵盤とかラップトップを使って一人で作り出す音は想定外のアグレッシヴ。最後にバンドのサックスとドラムを加えたトリオ。しかも美女だった...。
ロジャー・ターナー八木美知依はドコアの並みのハードで飛ばしまくって、それでも余裕持ちつつ変化する演奏。八木さんはターナーのパワーヒッターと置いていくヤツの両方を引き出す大活躍。これはホントに凄い演奏だった。録音してればリリースして欲しい。
ペーター・ブロッツマン近藤等則&豊住芳三郎。あーやっぱり音だと思った。それぞれの楽器のヴォイスがあって、それぞれがそれを確立していて、呼応したりしなかったりする。それがフリーという事だと思う。
えーと、、、チックはもちろん冗談で今夜のゲストはブッゲ・ヴェッセルトフトです...。BNTではやらないだろうと思われる演奏だったので、これは日本ではレアだと思う。ヘンリク・シュワルツとの録音のアグレッシヴなとこを一人でやったという感じ。

10/8
何年も見続けているペーター・ブロッツマンのライブだけど、意外と少ないのがアコベとドラムを従えたトリオ。が、今夜がその編成で、ドラムが豊住芳三郎でアコベにジム・オルーク
こうなるとオーソドックスなフリージャズの印象になるのだけど、音の間を作る豊住のドラムとゴリゴリではないオルークのアコベなので、終始ブロッツマンの音に焦点を合わせやすくて、都内で独奏のライブが無かった残念な気分が今夜払拭された。

10/9
我慢出来ずにリキッド中...。
今これが欲しいというタイミングでのラウドロックを4セット。どれもヤバくてUNITEDでトドメ喰らって離脱には丁度のタイミング。で、まさかのSxOxB外し...。

SxOxBを端折ってブロッツマン&道場。 1stを見てないので2ndの展開が今夜的にどうか?は知らんけど、圧に頼りがちなフリージャズとは違ってた。八木さんがループ以外でエフェクトを排したのも久々だし、本日4セット目ながら本田珠也はやっぱりオレのツボなビート。に、ブロッツマンの音。
ま、リキッドでヘラヘラしてたので今夜のブロッツマン&道場は「まあこんなもん」という感想もあるかと思ってたのだけど、なんかやっぱ色々違う。ヤバさの種類が違う。音楽が別もん。なので、経済的にはかなりきつかったハシゴだけど、どっちも必要だった。

10/11
ペーター・ブロッツマン&道場@アケタの店。 1stからいきなり叩きまくって飛ばしまくる本田珠也。それにブロッツマンと八木美知依も足並み揃う感じの猛烈さはこのトリオの持ち味。ドコア。
2ndは一見抑えめに見えるけど、そういう単純ではないヤツだったと思う。 21絃がトラブった八木さんのその直後のアブストラクトな17絃がカッコ良すぎで、そこに本田珠也が音を足してブロッツマンの場を作ったとこがヤバかった。で、そこに75歳のブロッツマン節。今夜は裏表全部聴いた気分。

10/15
開演時間を間違えてしまって1stのデッドパンスピーカーズは2曲ぐらいしか見れてない...。のだけど、ビッグビートみたいな明快さとマスロックみたいなリフが絡むのが面白かった。
サーファーズオブASTRO小川ロマンチカは、流石のイカレタ騒ぎっぷりながらツインドラムがグラインド並みもかましたりしつつグルーヴ。なので実は今夜一の心地良いセットw
前のセットがあれだったので次のキリヒトにはちょい不利な流れだったけど、今夜一イカレタ音は竹久圏のギターw あれで耳がキンキンしてるのに早川の叩きはドスが効いてて、なんか実は音のバランスが取れてる。マスロックの様なリフだけど、でもこのバンドはパンク。相変わらず激カッコいい。
で、メインの泯比沙子+ナスカ・カー。須藤敏明が居ないというまさかはニーハオ!のユカリが別の個性で埋めるという大技が嵌って自由な泯比沙子と妙にテンション高い中屋浩市の間をユカリが埋めてた。でもやっぱ、80sアングラの良いとこと嫌なとこを聴かせる泯比沙子のヤバさが際立っていたw
ニーハオ!のユカリはこのままナスカ・カー東京にスカウトしたらいいのにな。彼女のテンションは丁度いい具合にナスカ・カーにはまってると思う。

10/20
ギターのサム・ルアネ&サックスの松本崇史&ドラムの池澤龍作。 1stは音響的からクールに作るフリージャズ、という印象。このところアクの強い音ばかり聴いていたので飽きるか?って思ったけど、そういう事にはならなかった。
2ndは色んなニュアンスが入り混じったセット。ギターのルネアとサックスの松本は色々と音を変化させて、それを池澤のドラムが一見ストイックに引き立たせているのだけど、でもホントは結構色んなビート。あの池澤のパーカッシヴな音色は洗練されていたと思う。

10/29
メルツバウが先。何人か外に退避するような強烈なんだけど、ハーシュノイズというよりテクノイズって方が似合う気がする。と言ってもテクノイズというのが何なのか知らんので字面の印象...。
池田亮司は『Supercodex』。これ見るの3回目なんだけど音の立体感は今夜が一番だったと思う。圧倒されてヘラヘラするしかない...。これ見ちゃうと今後色々キツイ...。
で、池田亮司が終わったのでサクッと外に出て帰ってきたのだけど、最後に合体セットがあったとかw マジかwwwxって感じだけど、何故かそんなに残念でもないのはハロウィンの連中で疲れたからだと思う...。