2016/4のライブ観賞 11本

4/3
1stのダーリン・グレイ&石橋英子はドローンとは違うだろうけどそういうイメージの音楽。徐々に上がって落ち着いて締まるという演奏で、良し悪しは好みとして映像的なセット。
2ndはフロントのジム・オルークとオーレン・アンバーチが音色のコントロールで行ったり来たりするアプローチの後ろでジョー・タリアと山本達久が0〜4人に可変する様な変化。位置は後ろだったけど音は2人のドラムがフロントだったと思う。

4/6
1stのクリス・コール&村山政二朗。全体が微音的で、クリスも宅にはあまり触れずヴォイスや縦笛なんかを扱う。村山は声で擬音を発するとこからスネアを叩いたりシンバルを擦ったり。音楽を聴くという意味ではもの凄くヘヴィー。が、たまには効くヤツ。
2ndのクリス・コール&オーレン・アンバーチは、ドローン気味アンビエントな展開からトランプとかスマホ(?)とか使ったりでアート臭い。まあこっちは学習の成果を見たようなセット。

4/8
「あのエフェクトの人のお腹が痛くなってくれないかな?」ってずっと思い続けた夜だった。

4/9
ジプシーズ最高だった...。新曲6曲ぐらい続けたのに、ノリが全然途切れない。

4/13
実はかなり思い入れがあるブライアン・ウィルソンのライブに初の足向け。1stはエンタメの要素が濃いセットだったけど、2ndの『Pet Sounds』の再現はあの特別なアルバムが生音で聴けるっていうヤバい体験。「Caroline, No」に向かう楽曲の並びはやっぱゾクゾクした...。
場の事とかもあって「鑑賞」したという気分が個人的には珍しいのだけど、1stとアンコールのはっちゃけた感じがバランスになった。最後が「Love and Mercy」ってのはブライアンのファンとしては完璧な締めを見た気分。

4/19
オルケスタ・リブレ&ローリー寺西のレコ発。インプロからスクエアなヤツまでこなす面子揃いのリブレの真ん中に独特のエンターテインメントを持ったローリーが入ることでジャズでもロックでもないけどどっちでもある最高のエンタメになってた!
あの独特なオルケスタ・リブレの音にローリーの歌声が嵌るし、更になんっててもローリーのスキルの高いロックギターが映えるのがたまらん...。CDも良いけどこの組合せはライブを見ないとオレのニヤニヤが止まらん理由が分からんはず。

4/23
八木美知依&ミヤ・マサオカという箏奏者の即興デュオ。まあオレもそこそこ即興演奏聴いてるけど、2人の箏奏者ってのは前代未聞。
ヘタすると下手な箏になりそうなセッションだと思うのだけど、マサオカさんの音とは違う音を意識的に入れ込む八木さんの演奏が多彩。初っ端ベイリーライクだったのにそれはそこだけで同じ箏をしない。ラップトップも使うマサオカさんの音響的なアプローチと固めの箏も個性的な演奏で面白かった。

4/24
辿り着いたらちょい久々に見る高品格。ガレージエレクトロックってな楽しさ。やっばり演奏される音のが好み。ラップトップだらけのイベントへのカウンター。
プンクボイとかいうバンド。ヴォーカルもだけど宅モノの人がボタン押すだけでも気持ち入りまくってて楽しかった! 田畑満が一番マトモに見えるのもいい!w
トリは泯比沙子+Nasca Car+ドラびでおっていうなんかマジか?なヤツ。どうなる?ってなセットだったけど、ノイバウテン並みのメタリックでパンキッシュにインダストリアルかました様な重厚に、レーザービームの派手な演出で猛烈なアンダーグラウンドだけどカオスにならない卓越だった。

4/25
ShowBoatで吉田達也八木美知依&勝井裕二の陰火。即興かと思ったら曲で演奏するバンドで、これはプログレだと思う。が、不要の無い展開でドラマチック。例えば最終的にブチキレるとかそういうの好きだけど、曲で抑えるところで出てくる感じが演奏者のスキルだと思う。今夜のはそれでした。
プログレって好まないんだけど3人ぐらいでやると丁度オレの苦手な感じが省かれるし、しかも陰火の3者は即興演奏家として極めて優れているのでそこの部分でもやられるし、このバンドは理想的かも。

4/26
スーデラで植野隆司&柴田聡子&小暮香帆というヤツ。デュオ、ソロ、トリオで歌ありギターあり踊りありってなセット構成のそれぞれがここまでの3日間で見たライブとは全く異なった清々しさ!w 個人的にはこれ今夜ほどベストなタイミングは無かったかもw

4/27
ライブ鑑賞5連荘の閉めはピットインで大友良英芳垣安洋、山崎比呂志トリオ。大友のエレキギターは高めにヒットするのでベースレスはバランスが悪いと思うのだけど、実はオレが最も惹かれる芳垣のドラムと昨年末に進行形の音でビビった山崎の2人のビートが音のバランス関係無しに埋めまくる。
というかあのバランスだから芳垣安洋と山崎比呂志の音が際立つのだろうし、それが大友良英の狙いだったのかも。芳垣の他のドラムとは違う多彩と山崎の相手のツボを執拗に突く音の運びがヤバすぎ。