2015/05のライブ観賞 11本

5/1
昨夜のUFOでの3マン。緩やかとちょいアヴァンな石橋英子のバンドで始まって、ジム・オルークの卓モノでのサウンドスケープ気味なニカと進んだのだけど、この2セットは小箱で立ち見の方が多い環境ではちょっとキツい…。次はもうちょい余裕のある環境で聴きたい。
トリは坂田明と道場(八木美知依&本田珠也)。徐々から熱っぽい音に上げて、中盤は落ち着くけど、そこから終盤まではスピなコルトレーン・グループの様な音楽。先週のブロッツマン&道場もヤバかったけど、昨夜の坂田さん&道場の方が展開は凝ってたし、坂田さんのサックスの鳴りは相当なヤツだった。

5/2
DaisyBarでband HANADA。ここで聴くとガレージ気味になって、ミドルテンポからのグルーヴは実はあんまり感じない。のだけど、フォーキーな曲も尖り気味に聴こえて、でもそれはハコの音って言うより、下北っぽいと思う。
そういう感じの音で2本のギターが鳴る。それがヘタなギターだと10分ぐらいで耐えられなくなるのだけど、花田裕之と大西ツルがやると余裕で聴かせる音に変えてしまってて、そのせいでニヤニヤしたのは仕方が無い。
あ、ライブ冒頭で花田裕之が「鮎川さんおめでとうございます」と言ってて、なんだろ?と思ったら誕生日か。こういうのキッチリしとくのが大人の人間カンケーには必要。

5/3
DOOMって伝説だし諸田コウは他界しているしという事は頭にはあったけど、縦ノリの音楽とは思えない構成の楽曲が激しく演奏されるの目の当りにしたら、余計な考えだった。 このバンドをジャンルに当て嵌めようとして色んな書かれ方するけど、目の当りしたら激アグレッシヴなロックとしか言えない。
ベースが粒の拾いにくい音だったんだけど、あれ、あえてあの感じにしてるのだと思う。諸田コウをイメージしない音にする事で、DOOMが只のリバイバルじゃないって事を表明してると思う。

5/8
山本達久+マコ・クベック。初期のアーストワイルみたいな音で誘導する達久と、ダンサーの方便と肉体性でスーデラ内を自由するマコ。ぶっちゃけよーわからんw のが、面白いとかって言い放つのはいい加減かもしらんけどマジでそれしかない。ま、これがスーパーデラックスなセットでしょ。
羽野昌二率いるCascada Trio。独特すぎる羽野のビートの個性は今更多弁しない。それにまだ若いだろうななエレベの中村大が音をあまり弄らずにかなりの音数で絡むだけでも耳ひきつけるのに、オレとしては竹内直のテナーとフルートの音色に参った。竹内のあの音は不思議とスーデラに馴染む。

5/14
fromブリュッセルなTandaapushiというバンドには特に期待してなかったのだけど、結構えげつない音でミニマル気味なグルーヴかましててカッコよかった。30分ぐらいのセットだったのだけど、もうちょい聴きたかった。
石橋英子ともう死んだ人たち。は、いつもなんとなく見に行ってるってのが本音。けど、毎回最新のライブが一番面白い。これはチェンバーロックだと思うのだけど、1曲での起伏が半端なくて、あのグルグルする綿密聴いてるとビールが足りなくなるw

5/15
人生初の、3曲目での退場w
はーっと思ってベランダでタバコ吹かしていたら、まさかの本田珠也氏に遭遇w スゲー驚きながら声かけてしまってすみませんw

5/16
今夜のTwin Tail勝井祐二中村達也ヤマジカズヒデという編成。勿論豊田利晃の映像がバック。 このトリオ編成になった結果、音はこれまでで一番ヤバい。展開には大人しめも含まれてるのだけど、達也のビートの上で勝井とヤマジの音が絡み合うとかなり凶悪。
豊田の映像が見せるものは一瞬ネトウヨが喜びそうなものだったり白黒じゃなきゃキツイものだったりするけど、言いたい事はちゃんと文字で表現するので誤解はしないはず。

5/20
BONANZAS、ヘッズ系な感じかと思ってたら結構ボトムが強くてメタリック。マスロックを超えてきた感。
東京でピットイン以外でAltered States聴く機会は少なくて実はオレはそれ初だったのだけど、攻撃度高めのASがガーっとかますのはヤバかった。3者均等に音が出てる感じがヤバいのです。
Buffalo Daughterは独特の奇妙気味なポップ。で、ロック。しかしこのバンドを今年スーデラで2回見られるとは…。
大トリのマハンニャワ。これはもう、これが多分聴きたかった音楽って思った。これを体動かさずに聴いてられるヤツは意味わからん。ヘロヘロ…。
ドコアよりも疲れたw

5/21
結構な面子で色々組合わせたのでそういうとこは端折りますが、マハンニャワのインプロセッション楽しすぎでした。つうかこの2日間、面白すぎでした。しっかしこんな猛者に囲まれても色の消えないセンヤワの2人凄い。こんなの中々見られない。

5/24
石橋英子のエレクトロニクスなセット。フォークトロニカ気味にメランコリックに流れつつアクセントがあって、即興というとこよりも纏まりがあったと思う。
この前のUFOではちょっと乱雑に聴こえたJim O'Rourke。が、今夜のはクオリティーっていうか、音楽の出来が全然違う。卓でやるオルークのセットで最もの類い。
kassel jaegerはチリチリと重低音のバランスだけでも聴いてられた。オルークの出来の後で割を食うかと思ったけど、聴かせてくる音でした。
最後の揃い踏みはシリアスから徐々にという展開で、ゆっくりゆっくりと進む鈍さが何とも言えないくすぐりになっている心地良い感じにヘロヘロしました…。
なんかな、今夜のオルークとかオレとしては半端ないのを聴いたと思ってる。けど客足の少なめに、んーって気分。皆さんジム・オルークが東京に居るって事に慣れすぎてないですか? ジム・オルークだよ?、分かってんの? 正にそんじょそこらじゃない音だよ?

5/29
勝井祐二+ユザーン。勝井があまりエフェクト使わずでインドっぽいセッション。微妙にグルーヴする心地良い感じ。ダラダラと2時間ぐらいやってくれるのも面白そう。
灰野敬二石橋英子。音色だけでも聴いてられるフルートのデュオからドラムのデュオへの展開って、この2人だから出来るヤツ。賛否のある演奏だったと思う。多分聴いた誰もに2つの感情があったはず。こういう、発表会じゃない音楽が出来上がっていく感じのシリアスは聴く人を選ぶ?、違うでしょ。