2015/04のライブ観賞 14本

4/3
今夜はRRG一択!
対バンのmonster大陸というバンド。真ん中でブルースハープかます人はほとんど歌わずギターがヴォーカルってのが何か変w
ガッチリ演奏力はあってそこに留まってる感はあるけど、気持ち入ってるのは伝わってくる。ただちょいオッサンには歌詞がキツい…。
相変わらずジプシーズのミドルなグルーヴにヤられた。なんか今更あの2つのギターの絡みのの意味がよくわかった夜にもなった…。そんじょそこらのギターな絡みじゃないな、あれは…。
選曲も結構レアなのあって、流れで聴いてたあれがジプシーズの演奏で聴けるとか考えた事もなかったので、ニヤニヤしたのは言うまでもない。

4/4
途中入場だったので終わったかどうかもよーわからんかったけど、とにかく初の落合soup足向けから離脱。
Bastard Noiseと美川俊治のセットはノイズなんだけど美川さんの音はそういうモノとして聴こえなくて、これはノイズを発するというより演奏してるよなあ、と。領域が違うと思う。

4/11
我慢出来すぎ越谷まで来た…。
ピーター・ブロッツマン&豊住芳三郎のガチンコは、80?90分ぐらいの1セットという珍しめの構成。
結構ガラッパチな豊住の叩きにちょい驚く。演者が2人で生音でってのは個がクッキリする。
ブロッツマンは相変わらずオレの感性に触れ捲る音色。ここまでのジャズのヤバいの大体含んでると思う。
次はピットイン2日目に行く予定なのでちょっと間があくけど、それ含めてあと4回聴く機会があると思うとニヤニヤする。

4/12
KK NullとBastard Noiseはエレクトロニクスなセットって感じでノイズセッションにはならんくてちょい物足りない。まあでもこの後を考えると、こういう方向にあえてしたのかも?
灰野敬二MerzbowとBalazs Pandiのセットでは、予定通り耳をヤられました。ま、当然です。そういう音でもノイズセッションにありがちな一方的な感じにならなかったのはでビートが的確に聴こえてくるセッティングだったからだと思う。
あまり何か考えたりしながら聴いてたわけじゃないのだけど、Merzbowの入れ込む音が実は結構多彩ってのがわかったし、そして灰野敬二の発する言葉が端的なのに詩的で、なんか予定外の気分になった。
最後は全員揃い踏み。前のセットでパンパンな気分になっていたのでここは緩めな感じで聴いてたのだけど、灰野敬二のヴォイスのヤバさが印象的。

4/13
映画の上映前にphewのライブ。バレバレだけどこれが目当てでの足向け。
アナログシンセな音でドイツっぽいフレーズがミニマルしつつ『RADIUM girls』を取り込んでて、終盤絡んでくるデジタルなビートはここ最近のエレクトロニクスなソロで聴かせてきたヤツ。んー、なんか結構集大成?

4/16
北欧のジャズ系にありがちな、全く知らない系のINSTANT LIGHTというバンドは中量級のフリージャズで、偏り過ぎないで音数ぶちかます感じ。知らんもんがこういうレベルの演奏をサクッとかますの聴くと、北欧のフリージャズのレベルを思い知る。
今井和雄と羽野昌二と中村大というベーシストのセッションは、無くてもいいんじゃ?って思ってたベースが個性的な羽野のビートと今井の強烈なアヴァンギターのバランスしてる。
フリージャズの延長線上で弾き倒すのが今井和雄のイメージだったんだけど、今夜のギターはアヴァンロックだったと思う。

4/17
暇つぶしってな足向け。着いたらピアノの演奏が始まってて、多分三浦永美子という人の演奏だと思うのだけど久々にクラシックな演奏を聴いて、つうかこんな近距離でそういうの聴いた事なかったのでジャズとかとは全く違う感情に左右されないコントロールとタッチに結構なショックを受けたりした。
ヴァイオリンの波多野敦子アブストラクト気味からドローン気味に移行して、ミニマルに展開というなんかプログレッシヴなやつで、これがまた音の響きとか曲想とかカッコよくてニヤニヤした。この曲CDで売ってくれ!
で、唯一の目当てにしてたライヒの「ヴァイオリン・フェイズ」をアイシャ・オラズバエフがかます。大好きな曲ってのもあるけど、オラズバエフの演奏力の高さと相俟って参るす。更にその後の記譜された曲がアヴァンなインプロの様なインパクトで、オレはへこたれた。
セット間のDJもスゲーカッコよくて、期待せずな足向けでヘロヘロして帰ってきました…。

4/19
昨夜のINCAPACITANTSはノイズとはちょっと違う音が出てるような感じ。いやまあノイズだと思うんだけど、その一言では無いよなあと思う。
やっとの初MOST。なんてってもphewがカッコいい。ここ数年phewの色んなのを聴いてきたけど、ヤッパリこれだと思う。このバンドの全体の演奏がつんのめってく感じ、phewの歌の存在感と対等に張り合うとことか、他では聴いてなかった。

4/19
ペーター・ブロッツマン&豊住芳三郎に、ゲスト扱いの佐藤允彦
体の内外で昨夜を引き摺ってたけど、平均70歳を超えるこのトリオの猛烈に参りました。なんかこういう時って1人はまあまあな感じに収まったりするのだけど、3者ともそれぞれ凄くて残りまくってた昨夜のアルコールが抜けた…。

4/21
Peter Brotzmann近藤等則中原昌也。近藤と中原がエレクトリックな音なのでセッティングがそっちよりになってて、ブロッツマン目当てとしてはちょい不満。音楽も渾然一体しないというか、なんとなく分離してる感。
中原はビート持ち込んだりノイジーだったりコラージュだったりと色々やってたけど、それがちょっと裏目に感じた。近藤はちょっと考え過ぎ?とか思った。もっとバリバリ鳴らして欲しかったな。ブロッツマンも、ここ数年聴いた中で一番音数少なかったと思う。ノって無かったように見えた。

4/22
今日はなんかスゲー疲れてたけど坂田明灰野敬二&本田珠也って面子見たらこれは1セットだけでも見に行こうと思うのが人情でしょ。で、ヤバいしスゲーし、疲れが飛んだような増したような変な気分になってる…。
この3者って、とにかく思いっきりやるってイメージなので、それが交わると半端無い。それでも灰野敬二は一応半歩ぐらいは引いてる。特に1stはフリージャズしかないギターって感じで、こういう手もやるのか!って思った。オレ結構灰野敬二の見てるよな。それでもこれは珍しい。
で、ドラムはこう叩け!ってな本田珠也のビートがガーっとなったり、ちょっとジャジーしたりして、実は緩急は本田だったのかも?とか思う。この人のこういう時の叩きは、ちょっと見ておかないとまずいと思います。マジで。
メインの坂田明はそんな音の上を自在してて、でもいつもの感じのユーモラスだったりドコアなシャウトだったりは殆ど無くて、なので音楽の仕上がりはかなり印象の強いヤツだった。
2ndとかは灰野敬二が下がらんかったり前に出たりして強烈なアヴァンロックと化してたりしつつ、けどすげージャジーになったりもして、なんてーか、色々全部が豊富だったと思う。

4/24
Peter Brotzmann with Strings。1stは鋭角なフリージャズしてて、そこでかます灰野敬二の抑揚が印象。だけどフリージャズと言いたくなるとこのギリギリなので、ブロッツマンの音も同じとこで張り合う。それにジム・オルークのコントロールが加わる事で収まりがあった。
2ndは灰野敬二の世界観で幕開けしつつ、フリーミュージックとしか言いようの無い展開。ジム・オルークが椅子から落ちそうになりながらギターにアプローチするの久々に見た。バランス的にブロッツマンの音は埋もれるけど、そこから届く音がもうなんてーか…。
1stと2ndのインタールードで八木美知依の独奏。20絃箏での演奏と17絃箏での演奏という風に分けるのは珍しいかも。強烈なセット間で独奏というプレッシャーは大きかったと思うけど、八木さんらしい世界観、あえて歌モノを持ち込んだのがよかった。あの和的に時折耳障りを混ぜるのでニヤつく。
今日のPAって所謂スーデラらしい音なんだけど、それが効果的だった。まあとにかく、今夜は世界中の何処よりもスーデラで鳴ってた音が一番ヤバかったでしょ。断言。

4/25
ペーター・ブロッツマン八木美知依&本田珠也っていうか、ブロッツマン&道場。毎度陳腐で申し訳ないけど、半端なかった。ライブならではのアクシデントとかトラブルとかあったけどそれをものともしないってヤツでした。あー、ホント陳腐な事言ってんなオレ…。
今回ブロッツマンを5回聴いたけど今夜が一番吹いてた。つーか、この人ら1stだけで2セット分ぐらいの音出すので、1stでライブ見終わった感…。2ndはちょいサンバっぽい展開もあって聴かせ方は多少変えてきたけど、音の押し切りは1stが持続していて圧巻。ツアーの最後が今夜ってのは正解。
本田珠也はマジでヤバいドラム。そんなに前から聴いてたわけじゃないけど、ブロッツマンとやり出してからの本田は凄いところ叩いてると思う。あれだけ叩ききれるってのはちょっとなかなかいないと思う。ホント凄い。
八木さんは昨夜の独奏で見せたのとは違うヤツで、アヴァンな弦楽器が全部入りな感じ。2ndで17絃箏がトラブって20絃に切り替えた時のアグレッシヴがやば過ぎでした。あ、「叩けば直るかも」な感じで17絃叩いた時に思わず笑ったのは内緒です。
ブロッツマンはやっぱり凄い。なんてーか、今夜の生々しい音を聴いて、ジャズはもう無いとか、ベテラン頼りがどうとか言ってるのってやっぱりくだらないと思った。伸び代のある若手もいいけど、それより今凄い音を聴かせてくれるものを聴きたいのが当たり前。
もう既に、次のブロッツマンが楽しみ。

4/29
ブロッツマンの後にあまり間を持たずにってのはオレ個人としてのハードルは高い。あの音の後は1ヶ月ぐらいライブ見たらダメな気がしてる。
が、遠藤ミチロウのレコ発は行くだろ。例えどう思ったとしても行かんと後悔だろ。ってなAPIA40。
1stはうつみようこSFUのサポートじゃないこの人の歌声は結構久々だけど、なんてーか、はっきし言ってモノ凄いヴォーカリスト。無茶苦茶上手い。知らん人多いかも知らんけど、この人の歌は特筆です。終盤、うつみのバンドで叩いてるクハラカズユキ加わったりとかヤバかった。
からの遠藤ミチロウ。ちょっと泣いたりしたのはツイだから言えますw 途中から山本久土が加わりってなったら、そらもう当然クハラも加わってのM.J.Q! フォーキーなハコにも拘らず相変わらず立見のオレが跳ねたりしたのは言うまでもないw
いやまあとにかく、オレは遠藤ミチロウの歌と言葉が好きすぎる。まあ、スーデラでタッチミーした時に初めてミチロウのライブを見てからのここなのだけど、マジで参る。オレの横で小学生の男の子を連れたお父さんがその子と一緒に跳ねたりしてて、こういうのもオレは大好きw