2015/02のライブ観賞 9本

2/6
band HANADAを見るのは多分3回目で、3回とも印象が異なってる。最初はガレージバンドの様な音だったし、その次はエロい感じ。今夜はまるでディランとそのバンドみたいな演奏。花田裕之の曲ってフォーキーなのを結構下地にしている。
RRGだと当然R&Rなノリなのだけど、今夜は大体がミドルテンポ。ロックとしては余裕が強い。これにもう少しその余裕が入っちゃうとAORになってしまうけど、そうじゃなくてギリギリのところでアダルトなロックってのがなんかやっぱカッコいい。

2/11
ジェリー・ヘミングウェイ目当てでピットインのWHOトリオ。ピアノアコべドラムという定番なピアノトリオの形態だけど、誰かに焦点が定まってる感じはなくて個々がはっきりしてる。そんなにジャジーじゃないしフリーキーって感じでもない。色んな含みが緩急してた。
2ndは八木美知依が加わる。序盤はしっかりWHOトリオ+1してたのに、八木さんのエグさが顔を出してからはアグレッシヴなセットに変わったw 八木さん以外ライブでは知らない演奏者の中で八木さんの箏から出てくる諸々聴いてると、引き出しが半端無いなって今更思った。
音楽のスキルというか演奏のスキルというか、とにかくそういうのが凄く高いライブだった。まあそれが全てとは言わんし思っても無いけれど、でもそういうの目の当りにすると、そういう凄みも音楽の重要なとこだよな。って、思う。

2/13
ジョー・タリア&山本達久は、アーストワイル周辺をライブで聴いてるような気分。生音だとアコのすごい繊細まで聴こえて、その辺でのノイジーがヤバイかった。
ジョー・タリア&ジム・オルーク。こっちは1stよりは賑やか。それでもオルークらしいセッション時のアグレッシヴは抑えた感じで、丁寧な即興。つーか、知性が強いというか。でも、そういう言い方してしまった時のつまらなさは無くて、んー、なんて言っていいかよーわからん…。
アンコールで揃い踏みするか?って思ってたら、3rdという扱いで揃い踏み。ここも知性は凄く感じる。けど、2人のドラムのパーカッシヴなビートの連なりがクールな感触の印象ながら実は熱っぽくて、なんかいい感じのグルーヴしてた。

2/14
ちょい気分はあれだけど、一応今夜の感想。青木孝允はDJセットという事もあって、まあその意図もわかったのだけど、くっちゃべりして殆ど聴いてない。そういう態度に申し訳無い気分はあるけど、名前を出すからにはライブ演奏を欲するのは当然でしょ。
Egyptologyという全く知らないフランスのニカは、やっぱりAir的なメランコリックなそれだと思った。そこに千住宗臣の生のビートが重なることでその違いがライブという場の面白さをしてて、更に中原昌也が色付けから最終的に馬鹿か増す感じがよかった。EDMの限界を超えたライブ。

2/16
Leo Dupleix&山本達久。Leo Dupleixという人は全く知らんかったけど、不穏なキーボードが山本達久のスピーディーなビートの上で蠢いてる感じが印象的。しかし、山本達久のスキルはヤバいレベルに来てるな。
ジョー・タリアのドラム独奏って、まあそういうのって色々じゃん?とは思ってたけど、このセットのもの凄い音楽力は筆舌にって感じ。中村達也の反対を叩くって思って下さい。オレは達也フォロワーだけど、タリアのこの緻密でインし続けるビートには参った…。
トリは、まああえてそうしたというTiger's Mindとかいうデンマークのバンドなのだけど、まああれなら途中で帰っちゃおうかなーとか思ってたけど、気持ちの入ったフリージャズしてて帰る気にならんかった。サックスかます小柄な女性の高音の咆哮とか、インパクトした。

2/18
FNM。あまり期待しない様にしてたのだけど、なんかセンスの塊の様な音というか演奏というか、あー、多分あれ、実は曲がいいんだな。だから飽きないし、いい感じに少しアグレッシヴなのが効いてた。途中から汗ダラダラですw で、アンコールにまさかの巻上公一が加わるという展開にニヤニヤw

2/19
数年前にスーデラで内橋和久を相手にしたロジャー・ターナーを聴いてストイックが印象に残ってたのだけど、今夜は大友良英相手にこねくりまわした1stと作り上がる2ndという対比。アンコールはバンキッシュ。ビートの持ち主として多彩。 なんてーか即興の聴かせ方が幅広。でも結構深遠かも。

2/20
ICC大友良英石川高Sachiko Mジム・オルーク山本精一のquartets live。300人だかいるとこで音数少な目が始まった時はマジか?って思ったけど、序盤を抜けるといつもどこかで気になる音が鳴り響く展開。
少し目を閉じていると眠気みたいな感じが来て、まあこのまま落ちるのもありだなって思ってたけど、なんかそうならずに結局ずっと耳が反応。こういうギリギリなとこで感じる心地良さがたまらんかった…。

2/25
タップを混ぜた1stのもらいに行く感じもジャズっぷりがあってよかったけど、2ndはセット間のDJからつながったようなグルーヴがアルゼンチン音響派以降のアフロキューバンしてて、メチャクチャ良かった。
2ndの感じを引きずりつつの3rd、諸々混ぜた感のアンコールと、まあまあ長丁場になったけどグルーヴ外さない感じがジャジーとは違うジャズ感。ジャズってても色々でっての、今夜の感じがそれしてた。
セット間のDJしてた大塚広子という人も面白かった。ジャズかければいいって感じとはズレてて、まあでもそこに収まりそうなのを並べてて、持ってきたセンスはちょっと引かれるものだった。