2014/06のライブ観賞 12本

6/4
O-EASTでOFF! 含みの少ない、ピュアって言いたいぐらいのドコア。演奏の力がドコアってのの危うさを感じさせないし、息切れを防ぐMCのタイミングとかベテランの妙技だし、余裕だし。 あーやっぱ、これって単純にロックだよな。余計をここまで端折れるの、スゲーよ。

6/5
久々にスーデラ。 まずはダニエル・ベイダーってドラマーが、アッパーな曲を再生しつつそれにあわせてドラムを叩く、というヤツ。このベイダー、スクエアなタイプなのだけどテンションの高いビートで高揚させるスキルが高い。次はSamuel RouanetとSoon Kimと池澤龍作という組合せ。 静かに始まってちゃんと音を上げていくのだけど、それは池澤のビートとRouanetのフレキシブルなギターの役割で、Kimはクールでジャジーなフリーのサックス。その対比が1セットで聴ける面白さ。

6/6
容赦ない雨の中、新代田フィーバーに足向け…。 着いたらジム・オルークのバンドが演奏している最中で、小さな音の演奏が続いた後、一気の高揚はROVOみたいなヤツ。この感じなら、オルークには似合わないけど野外でかますのも有りだろw
実は全く知らんかったEARTHという、ちょいベテランな米国のバンド。軽くリンクがあったので聴きたくなったってのが、今夜の容赦ない雨の中の行動の理由。
リフじゃなくて、一小節ぐらいのメロがミニマルに繰り返すのがEARTHの基本線。このメロの感じはジョン・フルシアンテを彷彿というか、何て言うか…。 それがアヴァン抜きなギター・トリオ状態でかまされるのだけど、かなり至福。なんか知らんけど帰路はBB5を再生した…。

6/9
スーデラでのテニスコーツ6daysの初日。 Norman Blakeを素材の一部として扱ってしまった様なヤツ。フォーキーでポップで、ちょいフリー。キー。 なんか変な感じのライブだったけど、まあ、それは知ってての足向けなので、ここのイミフな魅力に惹かれてるって事。

6/12
スーデラでのテニスコーツの6daysの4日目に足向け。 今夜は下山が合体で、あまりにも色々。特に2ndの大きな展開を伴ったヤツは、合体のならではって、思う。 にしても、高橋幾郎の叩きと言うかあの音、スゲー。ヤバいヤツ。

6/14
吉祥寺のGBに向かって、辿り着くとスリル・ラウンジの最中。このバンド、硬質な音と演奏で、且つ、日本のロックらしい曲っていう二面の合致が面白い。
して、ラウド・マシーン。は、Loudsのテーマで幕開けながら、パンクを超えたとこのロック。越えるって、違うか…。ただ、そこからの次っていうか、縛られなくなったっていうか、そういうバンドになって起伏するので1時間ほどってのは短い。もうちょい欲しい。
曲間も狭まって、バンドとして出来上がってきた。恒松のギターが無いのはちょいあれだと思ってたけど、その分カトケンのギターが尖ってるし、バンドの肝が大島香の重たくて速いビートを感じまくれる。 ワカが願っている再稼働は?、って、まあ、ワカる人にはワカる事はいいか。
やっぱこのバンドの持ってるのって、丁度オレが欲してるヤツ。だらけ。

6/15
下北のQueに足向け。HMVの企画で、dipが『time acid no cry air』を再現というヤツ。個人的にはその前とその後のアルバムの方が気に入ってるのだけど、こういう後ろ向きな企画も面白いんじゃないかと。
久々に聴く曲だらけだけど、ライブってのが今の音として当たり前に存在させてて、全然懐かしい気分になれないw 上がるだけじゃなくてガッツリ落とすのもある。dipってそういう二面があるのはわかってたけど、一枚のアルバムでそれしてるって今頃認識。
アンコール含めて2時間ぐらいがあっという間だった。別のアルバムでもやらんかなw

6/18
スーデラの、灰野敬二とヴァイオリンの太田惠資とタブラのユザーンという組合せのやつに足向け。天竺箔というのはタイトル? 1stがそれぞれデュオで3つの演奏。ここは灰野が素材と化すぐらい、太田とユザーンのインパクトが強かった。
2ndは揃い踏みで1時間ぐらい。なんのエスニック音楽?ってな展開。アコな響きの多楽器な灰野の音の心地良さ。が、終盤に差し掛かる辺りでエレキをかます。それが妙に大友良英を思わせるフレーズと音の引き上げ。この辺で対等だったバランスが力技で灰野に引き寄せられたと思う。
アンコールもあって、まあ、アンコールな長さで閉まったのだけど、終わった?ってとこで太田が仕掛けた展開がもう少し聴きたかった。

6/20
東新宿のcat's holeってとこでの大江慎也のソロライブに足向け。 大江のソロっていうと下北で2回ぐらい見たけど、そこの生易しい音と違ってやさグレた音の今夜のライブ。エレキなギターの音が張り裂ける様に突き刺さってクラクラして、けどルースターズのあれこれかまされてヘラヘラ。
大江慎也って、あの存在がそのままロック。でしょ。 今夜のヤバさは足向けしなかった連中には絶対にわからん類。まあ、都合ってのあるから仕方ないけど、オレは大正解を得たのだと思う。

6/23
今夜の渋谷クアトロでのオルケスタ・リブレはピアノとタップと 講談師が加わって、そこにジャズの歴史のとこを組み込んで、かなりのエンタメ。 でもジャズのシンプルと現代的な複雑があって、emergency!と被る数曲の選曲は、芳垣のジャズ感を違う手法で提示されたような気がする。
ドルフィーの「Hat and Beard」で身震い。あれは反則、ヤバくて美しい。 んー、今まで何度も見てきたけど、オルケスタ・リブレって名前は今夜が一番似合ってた。

6/28
スーデラ、1stの灰野敬二ジム・オルークのセットが終ったとこ。 オルークはスティールギターというか、テーブルトップなギターに終始。灰野は持ち手を替えつつで、好きな方に音を動かす。 予測不能にはならんけど、いつもこのテンションを聴かせる灰野の凄みは、長めのセットでもダレが無い。
2ndはメルツバウ石橋英子。序盤から振り切れた音をかまして、メルツバウはドラムもかます。叩くことでノイズも発する仕掛けらしく、ヤバさがおかしい。ってとこに、石橋もドラムを叩き出して、なんか色んなもんをなぎ倒す。そんじょそこらが一掃されたような、土曜の夜の六本木。

6/29
スーデラでdj sniffのリリパ、にかこつけたダウトミュージックなフェス。 アンコール合わせると全部で10の演奏。どれもイチイチインパクトしたのだけどイチイチ書くのはめんどいのでまとめると、アヴァンは楽しい。で、いいと思う。 付け加えるとすると、ダウトミュージック最強、ぐらい。