2014/03のライブ観賞 16本

3/2
下北沢スリーでの誰だかのレコ発で、ナスカ・カーと 久土'N'茶谷のセットに足向け。 先月のレコ発より小さい編成のナスカ・カーだけど、グルーヴは今日の方があったかも…。 久土'N'茶谷はかなりの熱っぽいヤツ。終わった後、茶谷は動けなくなっていた…。
今日はハシゴしてスーデラ。たどり着くとSUNN O)))のスティーヴン・オマリーがドローンかましてて、しばし轟音の恍惚でニヤニヤした。 メインは灰野敬二ジム・オルークとオーレン・アンバーチのセッション。というか、もうこの組み合わせはトリオとして確立してる。
灰野の全部入りみたいな演奏。セッションと言ってもキッチリな構成があって、勿論灰野主導。って事で灰野ファンにはたまらんかったと思うのだけど、このトリオの肝はオルークのエレベだと思う。重低音一歩手前の音圧でベーシストとはちょい違うベースライン。ここに耳が持っていかれた。

3/3
スーデラ連チャン。1stはジム・オルーク石橋英子と山本達久。カフカ鼾はメンツだけど違うものを狙っているようで、結果、オレにはカフカ鼾でした…。が、カフカ鼾好きとしては、これがまたよかったりするw
2ndは灰野敬二とオーレン・アンバーチとスティーヴン・オマリーでなぞらないというユニット。ここで灰野は昨夜は使わなかったハーディ・ガーディを持ち込むのだけど、主にギターでぶちかます。のを、オマリーの重心の低いベース音がアヴァンからヘヴィーなロックに落とし込む。

3/6
スーデラで高周波地区というライブ。まずは黒パイプというバンドがエンタメ含みでかまして、昨年のレコ大作曲賞を受賞したサチコMが、そういう冠とは全くカンケーなく、あの独自の世界観をかます。あー、ブレないなこの人。
そして 大凶風呂敷というユニット。白石民夫の名前は知ってたけどそれ以外には何もしらんくて、という状態で聴いたこのユニットがすごかった。只管高周波をヒットする白石のアルトと、低周波なBuerhausのシンセ。なんかスーサイドみたいな凶暴もある。やばい。
と、なってからのJUNKOのソロセット。非常階段で何度か聴いているのだけど、ソロという状態には参った。参りました。ごめんなさい。スーデラであんな音聴いたことないぞってな音。参った。凄すぎて、物販でCD買うと言うことも出来ませんでした。参りました。
JUNKOソロの終盤にサチコMが加わってからの展開というか、状況というか。まあとにかくそこも意外にもはまってて、お互い独自なのにそこがあてはまるってのがなんか、な。 まあとにかく参りまくったライブだった。

3/7
(今の)不失者は灰野敬二そのものなんだと思う。サンヘドリンは、その灰野敬二をロックの枠に当て嵌めてしまったやり方だと思う。今夜の2ndの1時間は、グラスが空になってもアルコールを足しに行けなかった。圧倒された。もの凄かった。

3/9
下北沢440大江慎也ソロ。の、鑑賞。 前に見た時はリズムボックスなんてのも使ってたけど、今夜はエレキだけでの弾き語り。あー、語るっていうか、勿論歌うのだけど。 ルースターズの曲や、ブルースやロックのカバーが色々かまされる。ま、趣向は変わらんのだけど、そこのとこがカッコいい。
無理矢理気味なアンコールで下山淳が加わるw RRGで何度も聴いてる下山のギターのスキルがこういうライブではクッキリでヘラヘラしてたのだけど、ホントのアンコールの「Sitting on the Fence」に参った。ロックはカッコいいだろ?って、誰かに言いたかった…。

3/12
スーデラで『SDLX SUPERSESSIONS!』というヤツ。
最初は マニ・ノイマイヤー八木美知依のデュオ。マニさんの多様でスクエア気味のドラムと、八木さんの方便な箏の絡み。は、結構シリアス。いつの間にかループを扱う八木さんにちょっと驚いたりしつつ、それがはまった2つ目の演奏がNecksの様に聴こえた。
して、ペーター・ブロッツマン近藤等則と豊住芳三郎という、フリージャズの重鎮トリオ。が、半端なかった。なんか、この人らの音圧は、ベテランが一番過激なんじゃ?ってな感じ。
近藤さんも豊住さんも、なんかなんでこういう音を続けられるんだろう?というタフ。それに加えてブロッツマンはやっぱ凄い音してる。 この後、ブロッツマンのライブはまだあるんだよな。今回聴かないのも選択肢だろうけど、次の保証は何処にもない。
今夜の小ネタ。 近藤等則の演奏中の水分補給はラムのストレート。カッコいーなーと思ってオレも真似して「ラム、ストレートで」と、オーダーしたら、スーデラのスタッフに「ホントですか?」と訊かれ、「ウソ、東京エールw」と言ったオレは軟弱モノwww

3/14
ラシックスペーター・ブロッツマン坂田明ジム・オルークのセッションを鑑賞。 あー、スーデラでのヤツも凄かったけど、今夜の違う方向の音色がクラシックスというハコの持つ独特でスゲーいい音。で、音楽の方向が魅せまくるものが多くて至福した。今これを聴ける余裕が自分のモチベーション。

3/15
レディジェーンでペーター・ブロッツマンの独奏。実は予定を変更しての行動だったのだけど、あのスーデラとクラシックスの後では他は無理。 ブロッツマンならでは、と、他の優れた奏者と共有していると思える部分が蔓延。何度目かの参った状態の2nd終盤、マジでひれ伏した状態になってしまった…。

3/16
悩ましかったけど、チケット購入済みだったので下北のQueに足向け。チケット買っててよかった。じゃなきゃアケタかどうかで悩んでた。 1stはプライベーツ。まさかプライベーツのライブを見る事になるとは。高校なガキの頃デビューシングルを買ったんだよな。まあそれだけなのだけど、感慨深い。
プライベーツが清々しくロックンロールした後、大江慎也&The Cutters。昨年末このバンドに泣かされたりしたのだけど、その理由の「Get Happy」は今夜もあったのだけど、いい歳こいたオッサンがそうそう涙目するわけにもいかず、大声で一緒に歌う事でしのいだw
しかしこのバンドマジでホントにカッコいい。ロックってったらこれだと思う。ヤマジのギターっていうのがスゲーのだけど、またそのヤマジがいながらの大江のギターとかがたまらん。のだけど、それを須藤のベースと高橋のビートがグルーヴさせてて、おかげで足つりそうになったりしてるw

3/18
スーデラでノルウェーのCORTEXというジャズなバンドのライブを観賞。 ジャズってっても、実は結構かなり色々だと思うのだけど、その色々を結構持ってるバンドだった。最初は線が細いかなあって思ったんだけど、それも色々の一つだった。

3/22
O-WestでBiS〜BiS階段〜非常階段〜SFUと、連なるライブを鑑賞。アイドルとノイズとロックが最終的にソウルフラワーBiS階段というソーランのエンタメに昇華されるのを目の当たり…。
SFUのセットだけ切り出すと、このバンドのライブのカッコよさはインタールードだよなあ、と。勿論他にも色々あるんだけど、今日は特にそれ。で、やっぱJIGENのベースがカッコよくてオレのツボですw

3/24
ピットインのAltered Statesに足向け。昨年はASを3daysの初日の2ndしか聴けなかったので、ガッツリは結構久々。 20年以上同じ面子の即興バンドってのの自由と多弁。そういうスタイルだとジャズ的と思われがちだけど、ASはロック。だと思う。
今夜はヘヴィー気味ブチ込みつつもあれこれしてて、ニヤニヤは当然。ギターとドラムとベースがソロスペースと関係なくそれぞれ聴き所なので、忙しく耳動かしている間に終演になる。 アンコールもあったけど、2セットがそれぞれ一つの演奏という、まあ、結構な壮絶だった…。

3/26
BNTに足向けして、ジョン・マクラフリンのライブを鑑賞。1stの方。 ジャズって、大小の違いはあってもどこかに芸術があるんだな、って思った。今夜のライブは芸と術に溢れたヤツで、くっついていない。なので聴いている事にジャズは感じなかった。
日曜から今日まで毎日2セット、多分ほぼ同じような内容を続けていると思うのだけど、こうなるとショーなんだなあ。勿論バカテクで演奏をキッチリこなすので、「ほお、おー、ふうん」など、思うとこはある。
けど、1つのステージに対する姿勢。カラオケをバックにパフォーマンスというBiSをこの間見たけど、あれはあれだし、あそこのファン達とは全く相容れないけれどw、BiSのステージする気持ちは凄かったし、それをサポートするファン達の有り様ってのも、感じるとこがあった。
まあ、今夜のような毒のない演奏も、それを受け入れるタイミングがいつかオレにも来るのかも知らん。そしてそれは幸福なのかも知らん。でも今は不要。

3/30
BNTに足向けしてパット・マルティーノのライブを観賞。 出音から違う。ジャズでしかない音。ブっとくて丹念な単音でつづられるあのギターは健在で、この手のスキルのギターって意味では類稀。
ずっとCDを聴いてきたのに何度も来日してるのに、今夜というか1stだったので夕方な時刻にやっとあのギターをやっと聴くことができた。今年70歳になるので正直な話不安はあったんだけど、1セットであれだけ音並べられて鼻血が出そうな気分。
その後ピットインに行くつもりだったけど、もう、それは無理。あの後では気分が向かない。なんなら2ndも聴くか?とも思ったけど、1セットにはまり込んでしまったのでそれもイマイチな気がしたのでそれもやめた。

3/31
月曜からライブ観賞。クラシックス。 21絃と17絃箏の八木美知依とドラムの本田珠也が多分道場というユニットで、そこにギターとダクソフォンの内橋和久。 道場コンビは一心不乱気味かますイメージなのだけど、今夜はちょっと様子が違ってて、内橋という多彩を迎えて道場もかなり多彩をかます
内橋のダクソフォンのアプローチが長めなのが珍しくて、あのユニークな音と八木さんの17絃の相性が印象。本田は強引はせず、けど、2ndが徐々に熱っぽくなるのを決定的にするのはやっぱ本田のビート。 最後はプライマスがハードロックかましたようなヤバい感じwで、正しく自由。
久々にガッツリと八木さんの音を聴いていると、箏がハープとかチェロとかオルガンとか、そういう楽器に化けていく感じがして、不思議と言うか不可思議というか。素の21絃と17絃の関係なんてギターとベースになるんだけど、それが当たり前という感じは、結構ありえない。と、思う。