2014/01のライブ観賞 11本

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今夜が今年のライブ観賞初め。荻窪のベルベットサンというハコで、中村達也とスガダイローのデュオ。気づくの遅くて2ndの券がなんとか手に入った。これで沖縄に戻ってた緩い3日間から、通常運転に切り替わる。
1時間足らずの1セットだったけど、中村達也とスガダイローという気持ちの入りまくった演奏する2人なので、キッチリ満腹。年始にこの演奏が聴けるってのは、縁起がいい。3曲の演奏で、2曲目には女性タップダンサーも加わって、見せるというところの面白さもガッツリ。
明日はこのデュオの1stのみ見る事が出来る。まあ、1stの後ってこの後まだ演奏するんだなあってちょっと損な気分になったりもしないでもないけれど、そういう気分もいいのかも知らん。

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今夜もベルベットサンで中村達也とスガダイローのデュオを観賞。チケットの都合で1stのみ…。
昨夜の振り幅から比べると、今夜はイキナリガッツリのフリージャズ。スガダイローの跳ねまくる音に中村達也のスピードがキッチリ合わさる。あー、これはヤバい。これはメールスで演奏しても拍手喝采が来るような演奏。
全部で5つの演奏だったか? 途中、昨夜の女性タップダンサーが加わる場面もあったけど、全体的にかなりハード。
ローのピアノって日本のフリーなジャズの中でもかなり速くて手数の多いタイプ、達也がそれを離さないところの緊張感、でも、そこが内側だけじゃなくて外側にも発していく感じが中村達也の持つ陽性だと思う。
終演後はなんか年始のピットインの様に中村達也のシンバル(?)争奪ジャンケン大会とかあって、アットホームだったw

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かなり久々にマンダラ2。吉田達也の叩きっぱなし。1stのサックスなルインズが終わったとこ。サックスってついてるけど、それがエフェクト多様なので、これ実質今のルインズだと思う。オモローとカッキーが交錯。
2nd終了、吉田達也とスガダイロー。他のドラマーとかピアニストよりかなり手数の多い2人は、フリージャズ化すると思ったら、ドコアがつながったような展開。かみ合ってるんだよな。引っ張り合い。
3rdはゼニゲバ。このバンドを、やっと、初めて。 今までこイメージっての、いい加減だな。圧縮されたプログレで、ドコアも含んでる。
アンコールがわり、という4thは全員揃い踏み。ここが振り幅デカくて、なんか圧倒されたり「んー」とか思ったりw で、結局アンコールでルインズ・アローン。
各セットの最後の演奏は次のセットで吉田達也の相手をする演者が加わってトリオの演奏とか、結構手の込んだ進行だった。 色々あったのに実は4人しか演者居なかったって今気づいて、盛りだくさんすぎるwって、ニヤニヤしている井の頭線の中。です。

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今夜は今年初スーデラ。ここに足向けする事で、完全に通常運行な気分になる。年明けは終わった。 Test Toneというフリー・チャージのイベント。オレは色んな理由で無料のには殆ど足向けしないのだけど、今回の3daysでこのイベントも終わりとの事と、中日の今夜の面子凄さに引かれた。
2ndから観賞。チェロの森重靖宗とドラムの池澤龍作。金切り声な印象の森重のチェロと、フリーながら、フリテンポとは違うリズムを差し込む池澤。この池澤という人は初めて見たのだけど、音の抜き差しのセンスが抜群なタイプ。
3rdは卓モノでノイジーなTim Oliveとギターの秋山徹次。秋山はゴリゴリ音をかます訳じゃないのだけど、でもキッチリとギターな音で電子音と絡む。んー、しかし、秋山のギターの引き出しの多さはヘラヘラしてしまう。音の方向がここまで多用なギターは珍しい。
4thはドラムの山本達久、ギターのキャル・ライアル、チェロの坂本弘道 。ライアルがTTの主催者らしいのだけど、初めて聴いたそのギター、かなりガッツのあるノイジー。だけだと思ったら展開が器用。というところに、色んな意味で他にはなかなかいない坂本のチェロが色々しまくる。
年初のめでたい感じを坂本のチェロが火花散して表現。こんなチェロ奏者、規格外。こういうめんどそうなのを達久がキッチリ捌く。んー、達久って場数の多さがちゃんと演奏につながってるよな。
ラストのセットを残して帰宅。そのラストのセットの演者が今夜の中では最も知名度があるのかも知らんけど、ま、こういう余裕をかませるのがフリー・チャージの良さかもしらん。

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TT100の楽日に足向け。当然スーデラ。今夜も2ndからの3つのセットを観賞。
まずはYudayajazz + HIKO。3年ぐらい前に見たYJは、ジャズの音と映像を素材としたコラージュという感じだったのだけど、今夜見たら卓モノに加えてギターも抱えている。HIKOは、あの、ガーゼのドラム。実はそれを知ったので、の、足向けだった。
HIKOはドコアのドラムとして、1セットをブラスト主体に叩きまくる。スゲー。いや、マジこれはドコア。そこにYJのギターがアヴァンにノイジー。YJは最後の方、かなりテンション上がってドコアな人の様に客席を煽ったりしてて、ちょっと危なかったw
続いてHUHというギター&ドラムのユニットに卓モノなノイズの美川俊治。前のセットがトンデモだったので圧力みたいなのはあまり感じなかったけど、ここも感情先行の音。
して、Doraptronというユニットは、ドラムをやめて手元でエレクトロな機材を扱う一楽儀光と、オプトロンの伊東篤宏。飛道具な伊東の音と光、一楽の全体を仕切るグルーヴとヤバい上モノと映像のコミカル。あー、これ、ノイズな印象だけどかなり知性派。
なんかノイズのライブだったw でもこれだけタイプの違うのが並ぶと、ノイズ音楽でも音の種類は結構豊富だとか、そういうの考える。

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ブックユニオンで木幡和枝と大熊ワタルトーク・セッション。 ベイリー本に書いてあるネタを小出ししつつ、それ以外も色々。ベイリーファンにはたまらんかった…。
トーク後に大熊ワタルがベイリーの独奏音源とセッション。大熊はクラリネット以外にも筒とかドナルドダックの口とか風船を演奏。どれも音色の特性を活かしていて、スゲー面白かった。お金払いたいぐらいだったw
しかしあれだな、オレの姪っ子甥っ子から見れば、オレってまさに「不良のオジサン」なんだろうなwww

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秋葉のGOODMANで久々にband HANADA。花田裕之のバンドとはいえ、RRGとは一味違うアダルトとミドルなグルーヴ。エロいな、このバンド。

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スーデラでAKODE。なんかわずかなAlan Wilkinsonに対する印象からフリーインプロなのを予想してたけど、フリージャズな展開。根っこのとこにわずかに感じるそれが全体の印象を作る。2ndには坂田明も加わって、更にそれを増長。

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やっと今年初のピットインへの足向け。ナスノミツルの離場有浮。ナスノ本人がアンビエントと言ったとおり、ストイックな音像。けど、坂口光央の鍵盤が派手に行くところもあるし、Sachiko Mのサイン波は全体とは関係なく意識に潜り込む。
名前の通りリヴァーブのかかった感じで、特に顕著なのが中村達也のドラム。抑えたような音数だけど、達也の一音一音がこびりつくし、かましていいところは圧巻。ナスノはエレベで全体をコントールしつつ、バラッドなジャコの様なフレーズ。
2ndが1stのバージョン違いの様な演奏。なので、全体が一つのトーンだったのだけど、暗くて重くて、美しいライブ。若干呆然した。

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選択肢が多い中、結構考えての、結局スーデラ…。ギターに拘った『6 Strings Ensemble』というイベント。5組中、杉本拓しか耳に覚えが無い。というのが、面白いだろ。と。
最初に遠藤隆太朗。まあ、色んな意味で知らんこともないw ドローンもありながら、序盤はローレン・コナーズの様な音響。から、大きな展開に持っていく。して、アヴァンから外れたメランコリックな締め。おー、やるなあ。オレの耳、かなり楽しんでた。
続いて透過性分子。テーブルトップなギターから定格なビート、その上でノイジー気味に色々。インダストリアルに響く感じがノイバウテンが圧縮された雰囲気。
続いてはかなり久々に杉本拓。この人の意味が良くわかる演奏。弱音って言葉、違う。極小で紡がれる音は、弱くねえよ。あの音をコントロールするピッキングは、極めての領域。
続いての冷泉は激ミニマル。サンプリングした元音をループという手法らしいのだけど、それの音量のコントロールだけで展開が出来上がっている。1人でThe Necksをやっているようにも思える。
トリはスイスの Leon+というバンド。ここまでは全く違うけれど、それでも一つのトーンはあった。けど、 Leon+にはそれもなく、ロックが濃い。ぶっちゃけ、最初のヤツはこなれていない余計含みでなんかなーだったけど、その後はほぼロックしかなくて、ニヤニヤさせてくれたw
場合によってはスーデラ抜けて新世界にいくぞ!ってな考えもあったのだけど、どのセットもそうさせない面白さがあった。こういうイベント、スゲー良い。

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スーデラ中。 Amephone's attc vs 柳家小春が終わった。amephoneってどんなのやるんだろう?って思ったら、レゲ。それと三味線とそれに準じた歌唱が全く違和感なし。逆にハマりすぎ?ってすら思う。
して、今夜の目当て、Cristian Vogel。あー、この人の名前久々に見た。なんか軽く驚いた。DJするのか?って思ったら演奏って話しだったので、で、足向け。
少し遅めのBPMから終盤の強い四つ打ちまで、Vogelという名前で記憶に浮かぶスタイルのミニマル。それの色々が継ぎ合わさっていた。テクノってのも、相変わらず有効だって、再認識。