赤残月/その前夜

今年の最初のライブ観賞。荻窪ベルベットサンで中村達也とスガダイローのデュオ。これ、今日たまたまチラシの整理をしてて気づいた。今日気づいて今日大丈夫か?って思ったけど、大丈夫だった。2セットが別売りで、もちろん2セットとも見たい気持ちもあるけれど、1セットのみってのもいいか、と、思って1stセットのみ。
ベルベットサンには今回が初の足向け。このハコの名前は度々目にしていたけれど、新規開拓を減らしたい気持ちがあってこれまでは避けていた。が、新年早々達也のドラムが聴けるとなれば、これはもうし方が無い。サイズはあまり大きくなく、アケタの店を2倍にしたぐらい?、クラシックスの半分ぐらい?、まあそんな感じで、そのサイズで達也を聴けるとはお得感。
達也とローが準備して、達也がらしい口上。した後、ハコの店員らしき人が出てきてこちらもなにやら口上する。あー、こういうやり方なのか、とか、思う。初めてだとちょっとビックリだけど、まあ個性としては面白い。その後店長も出てきて樽酒を鏡開き。しかしこの店長も結構若い感じで、軽く驚く。
ピアノとドラムのデュオ。しかもローは結構パーカッシヴな音の持ち主だし、達也もガンガンとするタイプなので新年早々ニヤつく。勿論そればっかじゃなくて、ちゃんと緩急するのだけど、達也はブラシを使わないので緩めのところもジャズ的には緩くならず、ってのが面白い。こういうジャズ系とのセッションってのも、ピットインで大友良英とのそれを見て以来何度も目にしてきたのだけど、改めて今の達也のスキルがロックだけのところとは違うものになっていて、だけどあのパンクのもつ直線的なのもあって、どう聴いても魅力的だった。小物も上手く扱うし、ローのあの行ききる感じに離れるわけも無く、ちゃんとフォローしてローを生かすやり方。って、なんかオレがそんな書き方するのはエラソーだなあって思うのだけど、あのサイズであの音を目の当たりにすると、色々頭に浮かんだりするのは仕方が無いはず。すみません。
演奏は3つで、最初が30分ぐらい、残り2つは10分チョイぐらいな印象。2つ目の曲は「うわばみ」と言っていたので、多分ロザリオスの「アナコンダ」って事。2曲でセットが閉じられそうだったのだけど、客席がちょっと残念感を出す事でもう1曲。「うわばみの卵」とか「うわばみの抜け殻」とか、そんな適当なタイトルを付けて演奏したのだけど、ここで達也はスティックを使わずにドラムセットを叩く。パーカッシヴなやり方って事なのだけど、最初だけかと思ったら最後までそれで叩ききってて、しかもそれ、全編ガッツリとビートしてて、んー、こんなの、見た記憶が無い。