静寂 ラスト ワンマンライブ

クリスマス・イブは秋葉原でライブを見る。という予定は、「とうとうそっちの方向に行ってしまったか・・・」などと、思われた。オッサンが今更AKBファンになったか、と、いう事。まあそういう誤解も楽しいので、そう、思わせておく。
で、もちろんホントは違う。秋葉原CLUB GOODMANで静寂のラストライブ。それを見るためで、今まで避け続けたGOODMANというハコにもとうとうの足向け。何か遠征の気分・・・。
開演予定ぐらいに到着。さすがにパンパンで。なんとかドリンクチケットをビールに替えて、結局ほぼそこから動けず。とかしていたら一楽儀光、ナスノミツル、そして灰野敬二が登場して、開演。音が立ち上がって、即、このハコの凄さがわかる。音が強くて生々しい。そんな音がダイレクトに伝わってくる。カウンターのとこだったので、そのカウンターが一楽のビートで震え続ける。して、灰野の歌声も、ここまでハッキリと聴き取れたのは今までになかった。更にナスノのベースは「だから、な?」って言いたい位のヤツで、あの上下の音は何故灰野が一時期ながら不失者として選び、サンヘドリンのベースでもあり、更に静寂のベースでもあるのか、ハッキリと音でわからせたはず。
視界のキツイ状態だったけど、あー、そんなの要らん、と。この音を今ここで聴いている事が何よりもなので、ちょっとだけ頑張ってそれぞれの演奏しているのを確認して、もうあとは視界の事は満足。音だけ、で、十分。あ、いや、折角のカウンターのとこなので、ビール後はズブロッカを3杯オーダーとかして、口元まで満足。なんかな、ホント今夜の音は凄かった。
静寂は、あの311の日にライブの予定があった。オレはそれに行く予定だった。けど勿論それは延期になった。延期になって仕方なく職場から住処まで歩いて帰ったのだけど、その時のオレは静寂をiPodで再生しながら、あの混乱の中を帰った。帰ってから自分の部屋の状況で愕然として、TVで東北と福島の状況を目の当たりにして、その後音楽を再生するという気力はなかったのだけど、だから311は静寂の音が焼きついてしまっていて、なので、個人的にはあまりにも、静寂には意味が含まれている。あまりにも、ある。311の延期はその後無事達成されたけれど、一楽の腰の状態に問題が出て、残念ながら一楽はドラマーというやり方を止める事になって、けれど、1回だけという事で、今夜だった。なんだろな、このあまりにも色んなものが今夜あったっての。こんなの今まで無かった。

あー、今年120本目のライブ観賞は、それまでの119本のどれもが楽しかったけれど、それよりも上に居た。