梅津和時 秋のブリブリ - 深海のディジュリドゥ

梅津さんの秋のピットインでの3daysの最終日、を、観賞。初日は悩んで『in the Dark』にし、昨夜は仕事で行けず・・・。今夜は個性的なヴォイスパフォーマンスとテルミン巻上公一、ベースにナスノミツル、パーカッションが辻コースケって事で、涎な面子なので、たとえ仕事に追われてたとしても、足向けを決めていた。ま、仕事には追われなかったけど。
で、実は、今日の昼まで4人のセッションだと思ってたのだけど、ツイートを確認したらディジュリドゥが加わる、と。しかもなんか14から15人て事で、「え?」。
1st、まずは梅津さんと、ディジュのNATAと、そのNATAの教え子5人、要するにディジュが6人と梅津さん。梅津さんはバスクラ。で、NATA以外のディジュはステージに座り込んでいて、その様もあわせて、皆でボエボエと音を鳴らすのを聴いていると、なんか宗教音楽っぽい。次は巻上も加わり、明らかに上側の音としてテルミンが発せられると、今度はディジュもなんとなくユーモラスな雰囲気。そしてナスノと辻も加わって、辻の明らかなビートがディジュの響きを惹きたてる。で、実はナスノはディジュにあわせていたらしく、パッと見わからんように、音の骨格を作っていたと思う。そのナスノがらしいフレーズを入れ込んできたところで、そういうところに気付いた。
2nd、は、一回り端折られた客席の周りにディジュの演奏者達がいて、そしてまさかの『in the Dark』状態・・・。勿論一昨日の様な漆黒ではないけれど、まあアレに比べればゆるいとすら言えるけど、ピットインでこんな演出は初めての体験。暗闇で、四方からディジュがボエボエと、する・・・。なんかこう、真夜中の森の中に居る気になる・・・。後方で右から左に、左から右に、なんか鳥の鳴き声でも模したかのような音が何度か走りぬけ、ディジュってこういう音もでるんだなあって思ってたら、同じく後方からアルトなサックスの音。あ、あれ、梅津さんだったか・・・。しかし、このアルトの生音がもう全くもってどうしようもないぐらいにたまらん。これは、やっぱ、少なくてもオレにとっては、アルトなサックスでは最も好きな音。この色気溢れるアルトの音色は、ヘラヘラになってしまう。メロなラインってことじゃなくて、フリーキーに責めるとこもあわせて、梅津さんのアルトは特別な音。少し明るくなって、巻上とナスノと辻がステージに揃い、でも梅津さんとNATAは場内をウロウロしながら音を発して、そういうエンタメかましつつ、気付くとナスノと辻がグルーヴを作っていて、立ち上がってゆらゆらしたくなった・・・。