勝井祐二 in the Dark with 鬼怒無月

このところ勝井祐二のライブを見る機会が多いのだけど、見ながらなんとなく久々に『in the Dark』を聴きたいと、思ってた。ら、丁度タイミングよく、それ。先週気付いた。が、今夜はピットインで梅津さんの初日を見るつもりだったので、悩んだ。が、流れがある気がしたので、吉祥寺のマンダラ2に足向け。
しっかしまあ、オレはホントに吉祥寺の地理を把握できない。ここで迷い無くいけるとしたらSPCぐらいで、今夜もマンダラ2のサイトの地図をチェックしたけど、やはり道一本間違えてた・・・。つーかあの地図、もう少しどうにかなるだろ。
『in the Dark』を見るのは2回目。同じマンダラ2で、その時は石橋英子との、だった。今回はお互いが知り尽くしている同士なはずで、勝井のMCで出会ってから四半世紀、と。
1stは各々、独奏。まずは勝井からで、エレクトリックなヴァイオリンを使って、Fenneszを思い出させるような、それを少しアグレッシヴにしたような、ニカっぽい感じ。ロングトーンの重ねるのが気持ちよいというか、恥ずかしい言い方だけど美しい。と、思った。勝井ってのはほぼ陽の音の持ち主だと思うのだけど、時々見せるこの感じの音、に、ニヤニヤしてしまう。
して鬼怒。どうするのかなあって思ってたら、エレキでバリバリと・・・。しっかし、この真暗というか闇のなかで似合わないようなこのエレキ、が、空気を読んでないようで、でもあえて普段どおりって言うか、まあそれがグイグイしてきて、勝井と逆になっていた。と、思いつつ、音像の違いはありつつ、でもなんか同じ感触が残った気もする。
2ndはデュオ。PERE-FURUという事になる。演奏前のMCが影響したようなエスニックなやり方から始まる。この時は2人ともアコだったか? なんとなく1セット1つの演奏というやり方かと思ってたけど、こういう状態でこの2人だと、逆にちゃんと曲としての演奏が成立してしまう感じで、4つか5つかの演奏。なんでこの中でこんなに寄り添った演奏が出来るのか・・・。
『in the Dark』では初というアンコールもかましてくれて、まあこれは、今夜が勝井の誕生日って事で、逆に客席にサービスしてくれたって事だと思う。
この2人のMCは毎度長めだけど笑わせてくれる。が、まあ、それは端折る。この、『in the Dark』というやり方、その場にいると、暗闇って実は見ているものだ、と、思った。なんかの比喩じゃなくて、ホント、「暗闇」ってのが見える。目を閉じた状態と同じなのだけど、でも、違う。この暗闇がどんなか?っていうと、もしこの中で裸になっても誰にも気付かれない。ぐらいの暗闇。ホントに何も見えない。ためしに脱いでみようかな?って思ったけど、脱いだら着なきゃいけないので、それは止めた。
でもって、『in the Dark』のもう1つ思う事は、暗闇になった最初の緊張感から進むと、ライブで音楽を聴くという行為でこのやり方、少なくても聴く側から見れば、実は一番自由かもしらん。