「ドキュメント灰野敬二」前夜祭

前売りが売り切れという事で、でも、ギリギリメールで確保出来ていてよかった。けど、高円寺Highに到着するのは開演予定のちょっと前でいい。まあ、そんな感じでするっと中に入ろうと思った。10分前ぐらいに到着。が、まだ客入れ中。130番までとか、そんな感じ。メール予約は脇でチケットを手にする。230番台。客入りの進め方が遅く、ならってんで、すぐ近くの公園で一服。お子様達がいるような状況では公園でタバコなんてしないけど、今日は雨だし夕方だし、まあ、お見逃しください。順番が来て中に入る。入った時点でもう視界は諦めるような状態。ここにはRRGで何度か来てるし静寂もここだったのだけど、今夜の混み具合を見て、ここは300が限界なんだなって思った。まあそういう状態もOKとしていたので、OK。
最初はやくしまるえつこ。朗読とか書いてあった。ハミングで始めて、朗読になる。けどドラムがいて、8940はなんかノイジーな音を扱う。遠めなのでハッキリはわからんかったけど、オプトロンか?ってな蛍光灯みたいなの、持ってたはず。
続いて七尾旅人。今夜のライブを知ったのは七尾のつぶやきを見たからで、彼のおかげで今夜を見逃さずにすんだ。が、七尾は気管支炎とかなんとからしく、元々ソロの予定がU-zhaanを加えた状態。が、この組合せの相性はモノ凄く良いのでこれはついてる。七尾の未発表曲というのをこの2人で演奏。が、如何にも七尾らしい楽曲で、聴いた事があるような気になる。七尾のやんちゃと、U-zhaanのビートがいい感じに絡み、全体の熱も上がる。U-zhaanはこの曲のみで、次は七尾が「Over the Rainbow」を日本語化したやつ。ここで、七尾のゴホゴホが結構あって、正直、これはダメだと思う。この状態で歌うのなら、U-zhaanとの演奏の様に他の音でゴホゴホを消す状態にしないとダメ。
続いてMerzbow。何度かその音きいたけど、SDLXとピットインだったのだけど、やはりハコの音ってのがあって、今夜はそれまでよりも強烈なハーシュノイズを浴びる。こういう時、オレはナチュラルに耳を保護できるのだけど、なんかこの音はこのまま感じ取ったほうがいいと思って、そのまま対峙。かなりの音だけど、まあ、耳やられるなってわかったのだけど、まあいいや、と。肉喰わないのにこんな音を出してくるのは、そういう野生なところを音に置き換える事で肉はいらないという人になったのだろうか?とか、変な事を考えたりした・・・。
続いてJim O'Rourke & 石橋英子。この2人って事は、石橋さんの歌とO'Rourkeのギターってことか?って思ってた。したら、ここで初めて、石橋さんがドラムを叩くのを目の当たりにした。さらにO'Rourkeは歌も歌う。結構O'Rourkeのライブ見ているけれど、O'Rourkeが歌うの、もしかしたら初めて聴いたかも知らん。音はなんかRy Cooderがハードなロックしたようなアメリカンなロック。こういう演奏のO'Rourkeも珍しい。石橋さんのドラムはスクエアな感じだったけど、まあとにかくその姿を確認できたところで満足という気持ちはある。
で、不失者。シアターNで見たのとは違う映画のトレイラーらしきものが流され、不失者の演奏に変わる。Merzbowで耳は壊されているので、音圧での凄みを感じる必要は無い。が、やはり灰野のギターは高揚させる。蝉が鳴いている耳でも、灰野の音は余裕で入り込んでくる。若干ベースが足りないなあ、と、思ったら、、、は???、あれ?、ナスノミツルじゃないじゃん・・・。と、なった。誰この人?、なんか灰野と髪型が同じ・・・。そういえば組原正もこんな感じのイメージだけど、楽器が違う・・・。んー、とか思っていて、ドラムを確認したのだけど、あれ?、この人高橋幾朗?、UFOで見た時とちょっと風貌違わない?、あーでもここは自信ないな。が、なんか、ちょっと、腑に落ちない。んーこれは、どういう事だろ? 不失者の面子を変えたのか、それともたまたま都合なのだろうか? あー、ハコの違いがあるとはいえ、あの苦しかったUFOでの音が容赦ない感じだったのに、ちょっと今回はそれとは趣が違う。時間の短さもあるのだろうけど、灰野がほぼギターに徹する事で、少しの自由が足りない感じがした。のだけど、まあ、これはこれで楽しい。なんていうか、ロックな色は今夜の方が濃くて、そして短く纏めた事で爽やかな後味すら感じてしまった。
物販を利用。リリース時から今日まで、買わずに我慢していた不失者の『光となづけよう』を手にした。これは物販で買おうと思っていた。なんか、そうするべきだと思っていた。でもオレは今度いつ灰野のライブを見るんだろう?と思っていたので、なんとなく夏越えた頃とかって気がしていたのだけど、夏前の今夜になった。