2012 梅津和時・プチ大仕事@新宿PIT INN - 生まれいずる歌。

ピットインでの梅津さんのプチ大仕事の5日目。今夜は1年前にも共演した七尾旅人と、梅津さんとのライブは初らしいU-zhaanという組合せ。
いつもの様にガーっと書こうと思ったけど、まだメシも喰ってないし風呂も入ってないので、続きは明日。の、予定。
が、やっぱ、メシ喰いながら、ガーっと書いておく事にした。
まずは梅津さんと七尾のデュオ。七尾の弾語りに梅津さんがアルトやクラリネットバスクラで音を入れ込むスタイル。七尾の場合、アコギでの弾語りとはいえ、エフェクトで色々やるので、しんみりとさせておきつつ、ニヤニヤさせてくれたりする。最初は確か七尾が311後に初めて仕上げた「圏内の歌」。1度聴いているのだけど、1度しか聴いてなかったのに、メロも言葉も頭に入っていた。エキセントリックを持つ七尾の、その中の凄く優しい部分が目の当たりになる。続いて、いい曲なので製作中のアルバムに入れなかったという「Almost Blue」。更にElton Johnの「Your Song」、そして、スタンダードに日本語歌詞をつけてぶち壊したという「星に願いを」。だったと、思う。まあこれらを七尾が弾き語りつつエフェクトで起伏をつけ、そこに梅津さんの管楽器が艶々した音色で色を着ける。
七尾がアウトして、梅津さんとユザーンのデュオ。ユザーンが演奏するのを見るのは大友良英のライブの時以来なのだけど、今夜はデュオという状態だから、ユザーンのタブラがハッキリと聴き取れた。で、あー、そうか、この人が色んなところに名前が出てくるのは、タブラ奏者というのが珍しいからって事じゃなく、単純にパーカッション奏者として優れた音を持っているからなんだな。と、当然の事を思いっきり感じた。これはカッコいいな。いやいや、これはちょっとやられたな。して、ここがインストセットなので、梅津さんも動き回りやすいらしく、かなりハードな場面を持ち込む。ソプラノでのシリアスなソロが強烈で、梅津さんは何枚か無伴奏ソロのアルバムがあるけれど、もしシリアスなスタイルでそれを作ったら、Evan Parkerや広瀬淳二の様なヤバイのが聴けると思う。
休憩中に物販を利用。梅津さんとおおたか静流によるシングルな『東北』と、古めだけど新大久保ジェントルメンのCDも見つけ、更に辺野古支援の為に梅津さんとDonal Lunnyと近藤ヒロミで作られた『Dreaming Dugongs of Henoko』を購入。
2ndは勿論3人揃い踏み。七尾の曲に梅津さんとユザーンが、というやり方。1stよりも音は派手になりながら、けど、ポップを持っているので、ノリがある。あー、七尾必殺の「どんどん季節は流れて」〜「Rollin' Rollin'」は、やっぱ、盛り上がる。ここで盛り上がって、ユザーンの「川越ランデヴー」という曲をやって、これがポエトリーなスタイルなのだけど、とぼけたようなノスタルジックな感じがあって、印象に残る。そして去年もやってたRCの「いい事ばかりはありゃしない」とか、まあ、色々やって、七尾とユザーンのコンビによる笑かしも色々あって、アンコールが終わったのが22:44。開演予定時間からも殆ど遅れなかったし、休憩も短かったのに、終わったときに時間を見て、こんなにやってたか・・・と、気付いた。
休憩中に物販かましたくせに、終演後もまたしても・・・。ユザーンの「川越ランデヴー」が良かったので、ユザーンのCDもあったっけ?って見たら、ちゃんとあった。『川越ランデヴーの世界』というCDで、レイ・ハラカミとの作品だった。「川越ランデヴー」の後に七尾が「レイ・ハラカミ!」って言ってたのは、そういうことか。