石橋英子 with もう死んだ人たち ワンマンライブ

今年32本目。今夜はスーパーデラックスで、石橋英子と、そのバンドのライブ。いつの間にか面子が多少変わり、Jim O'Rourkeはギターになっている。バンド名の「もう死んだ人たち」ってのは、まあ間違いなくO'Rourkeのセンスだろう。日本人なら絶対にこんなバンド名は付けない。これが狙っているのか、それとも結局わかってないのか、このあたりがよくわからんのだけど、一度誰か忠告すべきだと、思う。
ちょい遅れてSDLXに着いて、入ると既に演奏が始まっている。ステージ上に石橋さんが1人で、キーボードをかましている。石橋さんの演奏を聴く機会が増えてきたけれど、ほぼ、ピアノだった。キーボードとなった今夜のその最初だと思われる演奏で、なんかSun Raのシンセでも聴いているような、あるいはクラシックのオルガンの演奏でも聴いているような、凄くアシッド感のある音で、もうこれがたまらんかった。こういう演奏するんだなあ、とか、思いつつ、ニヤニヤした。その後「もう死んだ人たち」が加わる。ギターがO'Rourke、ベースが須藤俊明、ヴァイオリンに波多野敦子、ドラムは山本達久。6月にリリースされると言う新譜の楽曲が演奏される。それ以前を聴いていれば、違和感無く音楽に反応できる。石橋さんの音楽は歌モノだけど転調が印象的なものが多く、今回もそんな感じ。それ、録音物で聴くのもいいのだけど、やっぱライブでのそれはガツンと、くる。こんなの、こんな感じでガッチリ始まるのか!ってタイミングを聴いたりすると、ちょっとブルっと、する。石橋さんの歌声の柔らかさとバンドのカッチリ感は、違う感じなのになんか嵌ってる。1011でもかましていた達久はやっぱ今夜もスピード感とささくれがあるし、須藤のベースは歌っているような、という言い方、したい。波多野さんのヴァイオリンは時々忘れてしまうのだけど、気付くと気持ちのいい音で耳に残る。して、O'Rourkeなのだけど、まあこの人はなんでも弾けるだろうと、わかっているけれど、これだけ露骨にロックなギターってのも珍しい。しかもある曲ではEddie Hazelとしか思えんギターをかます。やりやがるな。
アンコールでは少しBill Brufordやって、その後なんとRushの「YYZ」。なんかさ、面白すぎ。あ、今日は石橋さん、ちゃんと達久の名前言えてた。