teneleven

ナスノミツルのバンドって事でtenelevenは見たい度数高かったのだけど、タイミングが合わなかったり足向け範疇外だったりしてて、けどやっと今夜ピットイン。CDも買ってないし、ネットで映像を探したりもしてないのでどんな事をやるのか全く知らない状態。
映像のササキヒデアキも含んでtenelevenというバンドなのだと思うけど、1stは映像無しでエレベのナスノとキーボードの坂口光央、同じくキーボードの南方美智子、ドラムが山本達久という布陣。一応プログレっていうのがあてはまるらしいと、どこかで見た記憶があって、確かにこれはプログレかも知らんなあ、という音楽。けど、あの時代のプログレとは違う。まあもしかしたらジャーマンなプログレがあてはまるかも知らんけど、そのジャンルはCanしか知らんので、当て嵌める自信は無い。まあでも、当て嵌めないでもいい。キーボードの2人が放つノイズ気味の音は、アグレッシヴなアヴァンで、かなり鮮烈。というか、坂口も南方も名前しか知らなかったので、こんな音を出すのか!と、驚いて、ニヤニヤした。バンマスのナスノのベースは、テクニカルを出来るだけ廃したようなシンプルで武骨。更に、いつもほどの重低音ではなかった。ここが多分このバンドのポイントだと思う。ちょっと珍しい感じの楽器編成を達久のビートで跳ねさせる。セッションでの達久のドラムのイメージはアグレッシヴなものなのだけど、そういう感触はあるけれど、今夜は全体を鼓舞する音だったと思う。
2ndはササキの映像と、アルバムにもゲストで参加している中村達也が加わる。映像の為殆ど照明がない。映像と演奏というのは、まあいくつもあるし、色々みているけれど、正直、まあ、無くてもいいというのが個人的な本音。でも今夜のササキの映像は、無理に演奏者の姿を捉えようとする必要が無いぐらい、惹きこまれるものがあった。まあもちろんこの辺も好みの問題だけど、シンボリックなものを上手く加工しながら色々変わっていくあの映像は面白かった。して、達也が加わってドラムが2つという状態は、やっぱ、当然、ビートの絡みが面白い。というか、凄かったな。あれは結構なの、だった。達也のワイルドは達久を刺激していて、ここがシンクロして、2つのキーボードの音が臨場感を作って、それをナスノが一歩引いた音でコントロール、しているように見えた。して、更にゲストでヴォーカルの渡部沙智子が演奏の続いてる最中に加わる。前衛気味だけど、ギリギリのところだと思う。こうれがもう少しそちらに傾くと、個人的には苦しいのだけど、なんか元ちとせとかを思い出すような歌声含み。インパクトの強いヴォーカルだった。そこからキーボードがGlassとしか思えないミニマルなフレーズをかますかまし続ける。で、全体がかなり熱っぽくなって、今夜何度目かの恍惚。
その後勿論アンコールもあって、ぶっつけ本番気味と言っていたけれど、ここでも達也と達久のビートにしてやられる。んー、プログレかどうか知らんけど、そうだとしたら、オレの知っている中では最も現代的なプログレだよなあ。正直ここまで凄いバンドとは思わなかったので、してやられた感はかなりある。
勿論物販で『teneleven』を購入。オマケで本来¥200らしいtenelevenのストラップと、「『teneleven』を買ったら要らないと言っても貰ってもらう」と、某レーベルの缶バッジも貰った。あの缶バッジは確か本来¥30,000だったっけ?
そういえば、山本達久、石橋英子に続いてナスノにも名前を思い出してもらえず・・・。これはネタなのかマジなの・・・。