Plastikman

夏前ぐらいからだったか、amazonから発送されるCDの宅配便は、佐川さんからクロネコさんに替わった。なのでこのところはクロネコさんと顔見知りで、今日の午前に荷物が届く。でもそれ、amazonからは発送完了のメールが来てなかったのでちょっと驚く。休日という事もあって普段より少しだけ遅めに起きたのだけど、そんな時間に丁度、届いた。この時間なら、休日じゃなくても受け取れてたなあ。Nirvanaの『Nevermind』のDEの時もこういう時間だったな。まあ、まだ目の覚めていない状態のオレを見たクロネコさんが、「やっぱり12〜14時ぐらいの時間がよかったですかねえ?」って。それは、オレが平日受け取れなかった荷物を土曜のその時間帯に受け取るからで、気を使ってくれた言葉。真面目な話、オレは所謂肉体労働をしている人達は尊敬に値するし、役人なんかよりもこの人達のほうが高給取りであって欲しいと思っているので、いやいやいや、そんな気を使ってもらわなくていいです、って気分。です。なんか、平日に居ないのわかってて一応荷物を持ってきてくれてたりするの、申し訳ないって、いつも思っている。のです。ホントに。農家の人とかもそうだけど、結局こういうところで体を使う人がいるから、色んなのが成り立つ。役人とかホワカラとか、ホントは大したもんじゃない。
で、届いたのは、Plastikmanの『Arkives Reference』で、こんなのがリリースされていたことを最近まで知らず・・・。CD15枚+DVD1枚という代物。アルバム6枚しかリリースしてないのに、15枚までCDを組むって、なんかなあって感じかも知らんけど、テクノのミュージシャンでここまでって、一応、前代未聞のやり方なので、まあ、知らん顔は出来ないなあって。でも、このところのCD購入枚数のヤバさもあって、一応悩んだ。けど、まあ、手に入らなくなった時に「あの時買っとくべきだった・・・」って、なるのがやっぱイヤだなって思って、タイ米は炊く。で、早速、一番気になるところを再生。CD7の『Sessions』と、CD8の『Nostalgik』。『Sessions』は「Spastik」が出来上がる過程がメインで、ビートの印象しかないあの曲の試作的なところを聴く。

やっぱりほぼビートなんだよなあ、この曲。下手すると地味な印象になりかねんけど、こんなのを90年代前半にかまされたのだから、参るのが普通だと思う。こんなやり方、当時はSteve Reichの『Drumming』ぐらいしか知らんかったし、ジャンルを問わず他にはここまでストイックなビートだけの音楽は、あーでも民族音楽は別とするけど、とにかく渋いのにヤバかった。で、新しかった。それでもあくまでも4つ打ちってのも、カッコいい。で、それが解体されたような『Sessions』は、それだけど、そういう裏みたいな聴き方にならずに聴けるように構成されていて、あー、これ聴いただけでも、『Arkives Reference』を買った目的の半分は達成した。
『Nostalgik』は聴いた事の無い曲ばかりで、でも未発表ってわけじゃなさそうで、でも多分これらはPlastikmanとしてのキャリア初期って感じで、「Spastik」を聴いたに近い感覚の楽曲がいくつか。その中でも「Plonker」のやり方は、この時点の方がテクノを思いっきり外れていたって思う様な、ヤバイ。
今はCD12の『Arkived』を聴いてるのだけど、Richie Hawtinって、テクノだけどやっぱ、ちょっと違う。違うってのも違うか。ちゃんとフロアでもイケル音だしなあ。まあ偉そうぶろうと思えばそういうの出来るだけのが揃ってる。って、感じ、か。で、この『Arkives Reference』、もっと早めに気付いてMuteにオーダーして手に入れていれば自分の名前を入れてもらって、更にDLでボーナスなトラックまで手に入ったみたいなのだけど、それを知った時はちょっと損した気分になったけど、まあ、いい。もうオレは満足な気持ちになってる。それにこの箱、シンプルながら凝った装丁で、制作というところのセンスも申し分無い。Nirvanaのあれにしてもその内手に入るBB5のあれにしても、余計な事がしてあって、まあきもちはわかるけどでもね、ってなもんだけど、シンプルに収めつつ、でも手のかかったものだとわかるこういうのは、手にしたことの楽しさ、有。ダルヴィッシュ。