Michel Doneda / Le Quan Ninh / Tetsu Saitoh Japan Tour 2011

5年ぶりに聴くMichel Doneda。その間にも来日していたけど、5年前の記憶がちょっと2の足を踏む。音数の少ないライブの印象。色々、思うそれなのだけど、今回はLe Quan Ninhというパーカッション奏者への興味もあって、踏み切る、踏み切る場として選ぶのはスーパーデラックスだった。
5年前のDonedaのライブはピットインで、勿論音だけのライブだったのだけど、今回は黒沢美香と成河という舞踏の人、それとライブ・ペインティングの小林裕児という人が加わる。まあ。色々とアートなわけです。で、その視覚担当のところの、まあ、見るのだけど、今までに見たそれらの様にはオレには嵌らない。まあ、そういうのは、仕方が無い。門外漢のところは、そういうところにはイチイチ理解を自分の中で作ることは出来なくて、する必要も無いだろうと思った。で、肝心の音は、Donedaは極端に音数の少ないタイプの1人だと思っていたけど、やっぱ、それだけってわけじゃなくて、結構フリージャズなトーンを羅列することもあって、5年前の記憶を更新。齋藤徹は回数は多くないけれど何度かその音に接してきて、重厚だけど押し留まらない感じと、やっぱ擦弦の音色が響くところとか、色々、だった。Ninhは、バスドラというか大太鼓というか、それを床と平行にセッティングして、それの上で金物を用いて擦ったり摩ったり叩いたりする。あー、ジャズのとこから始まったパーカッション奏者とは違うなあっていうやり方。ちょっと、頭のいい感じで、そういう風に書くとちょっと嫌味っぽい感じになるけど、こういうのがなんか、結構嫌いじゃないかったりする。フリーをやる打楽器奏者だけどドラムとは全く関係の無いのがいいかも。
1時間ぐらいのセットを1つ、で終わったライブだった。まあ、そんなぐらいで丁度いいと思う。けど、今夜気分悪かったのがある。オレはカウンター近くで立ってライブを見ていたのだけど、カメラマンがあまりにもうざかった。PA無しで空調も止め、カウンターも閉めたライブだったのに、オレの近くにカメラマンがウロウロしてて、こいつのウロウロのうざさとシャッター音が邪魔で仕方なかった。低姿勢なフリをしたヤツだったのだけど、完全に邪魔。こういう、ただの邪魔でしかないのがいるの、こういう輩を誰が用意したのか知らんけど、責任は主催者側にある。齋藤徹に責任があるって事。この邪魔なカメラマンがもし、少しでも場の空気を読むことが出来れば、自分が以下に邪魔か、その音がただの迷惑でしかないか、わかるはず。けど、こういうカメラマンって連中は大体がダサいカメラマンなので、今目の前で何が起きているかをわからず、仕事として、客の邪魔をする。「邪魔するな」って何度も言おうかと思ったけど、この場で声を出すことすらどうも躊躇してしまって、結局そのままにしてしまった。終わって、すぐ近くに居たので思いっきりメンチ切ったのだけど、明らかに横目で感づいていたクセにあらぬ方を向かれてしまって、絡もうかと思ったけどめんどくさくなって止めた。ライブってさ、録音とか写真を取ることが目的で行われるものなのかどうか、そういうのにかかわる連中は考えてみるべき。ライブって、その言葉通り、その時間こそがなによりもじゃないだろうか? これが録音されるとかその写真をとるとか、それって、記録として残したいというレベルならわかるけど、ライブ中ずっとシャッター音鳴らし続けて客の耳と視界の邪魔をして、それって何? この時間がベストになるようにするのが、ライブに関わる人の仕事じゃないか? 今夜はクソなカメラマンがウロウロしたせいで、その近くに居た客は場所を移動したりしていて、これ、なんなんだろうな?って思った。その近くには明らかに関係者らしき、オレの嫌いなタイプのアートにかかわるオバハンとかいたのだけど、こいつらはそういうところに気を使えない。まあこいつらは、ホントは何もわかってない気がする。ただ、こういうのに関わっている自分、それを楽しんでいるだけだろ。だから、オレはアートとか言っている連中が嫌いなのだけど、だからやっぱ、こういうライブは、ダメだ。更に追い討ちで今夜のアートな連中はなんか古臭い権威主義的な連中だったようで、帰り際「先生、今日はどちらから・・・」とか聞こえて、やっぱ、こういう連中が多く集まる場所だったんだなーって思った。
それでも、まあ、音の印象は良かったので、物販は使う。DonedaのとNinhのCDを1枚ずつ選んだ。手に取ってみているとき、物販担当が「内容はわからないですけど」とか言っていたけど、大丈夫、単なる取り巻きにしか見えないオマエ等に内容を問う気はない。
しっかしまあ、こういうライブを見ると、マジでクソなガキどもがあつまるロックなライブの方が全然楽しいって、思う。