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悩むといっても、当然行く方向だったわけで、まあ、ライブを見るという事とは関係の無い事が絡むので悩まざるを得なかったのだけど、John Lydonを見なければ、絶対後悔する。それだけはハッキリしていたので、久々にスタジオ・コースト。
開演予定のチョイ前ぐらいに到着だなあと思いつつ新木場から歩く。歩きながら、何度かここでライブを見ているけれど、そこに向かう人の数がそれまでより少なくて、しかも節電で暗いし、若干、いやな気分。ついて、すぐに入らずとりあえずタバコ1本吸う。その間に入っていく人達もまばら。で、入って、ビールを手にする。ここも、いつもは開演時間でもガンガン人がいるのに、スカスカ。前に1人、ドリンクを買っているのを待っていると、その間に演奏が始まった・・・。まあ、いい。ビールを手にして横から入ろうとすると締切になっている・・・。仕方ないので後方から入る。人が溜まっているので、なんとか遠目にLydonが視界に入った。あーでも、今回だけはこんなじゃ満足できないなあって思っていたら、下に降りる階段に掻き分けていく連中を発見。後ろに続いて、フロアに降りる事が出来た。すると余裕があって、すんなり右MFなポジションまで進んだ。
2年前に再始動したPiL。けど、新作が出ているわけでもないので、懐かしのあのバンドのライブになる可能性はある。まあそれでも、とりあえずLydonの姿を拝めれば、とりあえず目的は達成できるって、ちょっとなめた態度だった。のだけど、CDで聴き倒しているあのPiLの音をライブに持ち込んでいて、やられた。Scott Firthのベースは重低音かます。時折、超重低音もかます・・・。このサイズのハコでこの重低音ってのはたまらん。Bruce Smithはスクエアに、だけどというか、だから、的確なビート。結構、鉄壁なリズム隊。その上を、Lu Edmondsのギターはシャープに、まさかこういう音が聴けるとはなあな、アヴァンな音も入れ込む。
PiLの楽曲には、まあ、心を掴むメロディーみたいのは殆ど無いのだけど、そういう曲だからかも知らんけど、古いロックの再現とは異なる、今でも、こんな音のロックは聴けないってなもん。知っている限り、最もアグレッシヴなロックバンドとも思える。Lydonは、昔のパブリックイメージとは違う線の太さになっていたけど、意外にも声そのものの印象は録音物と大差なく、時々コミカルも出来る余裕もあって、ロックはエンターテインメントである事と、でもやっぱ、尖ったモノである事を体現しているようで、131としては1/356の確立が、やっぱ嬉しい気分になる。
せいぜい90分ぐらいのライブだと予想してたけど、アンコールを含めて軽く2時間オーバーで、最初に手にしたビールなんざ1分ほどで飲み干した後水分補給無くライヴを見ていたので終わった時にはフラフラな気分だったけど、また明日も見たい。気分。