251presents“下北沢MODERN CULTURE BOOGIES SPECIAL!!”

微妙にファンが重ならない感じのRock'n'Roll Gypsiesとdipが251で対バン。この微妙な感じがいいと思う。オレは、勿論RRGのファン、と言ってもいいと思うのだけど、dipも嫌いじゃない。まあdipに対しては、ライブはここ数年で2回、しかも近場の代官山Unitだったのでという弱さはあるけれど、一応デビュー時から録音物はそれなりに聴き続けてきた。
まずはdipから。RRGファンとしての足向けなので、ここはカウンター近くで大人しく。Unitでみたdipは、勿論悪くは無いけれど、それなり、という印象が残ったのが本音。ちょっと冗長というか、なんか、少し締まらない部分があった。そのせいでdipに気を留めていなかったのだけど、今夜は序盤から明らかにその印象とは違うタイトがあった。そしてヤマジが「先輩方へ・・・」と言って演奏したRoostersの「She Broke My Heart's Edge」で猥雑な雰囲気。この曲はRoosters(z)のトリビュート盤『Respectable Roosters→z a-GOGO』でdipがカバーした曲で、Roosters(z)の楽曲では最もdipに似合う曲だと思う。そして、やっと聴けた「Garden」。この曲が聴きたかった。もし1曲だけオレがリクエスト出来るとしたらこの曲を選ぶ。という曲。やっと、、、というかまだ3回目のdipのライブ鑑賞なので順当か、まあとにかく、これが聴けてニヤニヤ。で、もうこの後はなんでもOKな気分になり、落ち着いてdipの音に注意する。サイケなヤマジのギターは、こういうハコで聴くと実は結構ガレージだな、と。そしてナガタのベースはダウンピッキングで細かく音を連ねる。だから、ミドルな曲でも横なグルーヴより、このバンドは縦のノリ。今頃気付くなんてどうかしてる。フォーキーでサイケデリックで実はガレージ。やっぱ、これからはちょっと、dipのスケジュールもチェックしてみようと思う。
セットチェンジの時間、即ビールを買って、タバコを1本吹かしながらビールを飲み干し、じゃあ今度はという事で、RRGファンとして前の方に移動する。これは、ファンとしては対バンの基本的な行動。
して、RRG。先月2回見ているので、セットリストはよくわかっている。勿論時間が短いので何曲か端折られていて、しかもその端折られた曲の1つがヤバイ位好きな「Old Guitar」だったりするのだけど、でも、今夜のRRGを見逃さなくて良かった。2006年に初めてライブを見て、今夜が13回目。そのどのライブよりも、今夜の音はワイルド、だった。dipもタイトにしてたし、こういう変化はこのハコの特徴かも?って思ったりもしたけど、いや、やっぱり明らかにバンドの音が違っていた。花田があんなに感情的に歌うのを見た事が無い。下山も妙に上機嫌な感じだったし、いうまでもなく池畑の重く強いビート、そんな音をちゃんとグルーヴさせる市川。ある意味RRGらしくない演奏だったけど、続けて通った立場としてはしてやったり!、だった。今夜の演奏を聴いたdipファンがRRGに興味を持ってくれると嬉しい。でも普段は、もう少しルーズなバンドです。それがまた、カッコいいのがRRG。
アンコールはRRGにヤマジが加わって「Leather Boots」と「Saturday Night」。ギター3本。しかもその内2本がサイケが持ち味。RRG+ヤマジの相乗効果は?って考えると、まあぶっちゃけ、あの状態ではどれが下山でどれがヤマジかよくわからんかったのであれですが、あんな状態でもグチャグチャになってなかった。それは市川が頑張ったって事だと思う・・・。