Power to the People

本日は支払いでオーチャードホール。27年前ぐらいに支払うべきだったそれ、ライブ鑑賞に参加という事で手を打ってもらうと、勝手に決めて勝手に足を向けた。
昨夜買ったばかりの『Memphis Blues』がツアーのタイトルになっているので、それがメインのライブだと思っていたのだけど、もちろん、あのアルバムの中の収録曲だと思われる曲もあったけれど、いくつも『She's So Unusual』に入っていたはずの曲が演奏される。「She Bop」も当然。アーシーな音を目指して編成したと思われるバンドの音で、27年前によく聴いていた曲が演奏される。あの曇りなきポップな「The Goonies 'R' Good Enough」に胸打たれる日が来るなんて、全く、微塵も、想像したことが無かった。
アンコールの最初の曲、「Girls Just Want to Have Fun」、、、というか、オレ等世代的には「ハイスクールはダンステリア」なのだけど、それだとわかった時、盛り上がりが凄かった。スティール・ギターを弾きながら歌う「Time after Time」。あえて少し落ち着いた歌い口で、コール&レスポンスの様に客席に「Time after Time」と歌わせる。
27年前に知ったあのハイトーンは、今でも全く印象が変わらない。常にステージ上を動き回り、時折客席にも降りていく。音楽はアートかも知らんけど、でもやっぱり、最強のエンターテインメント。多分戦後最も落ち込んでいる東京で、それを見せ付けるのがCyndi Lauperだというのは、偶然にしては出来すぎ。けど、必然とか、そんな言い方はしたくない。
アンコールの最後、ゲスト扱いながらほぼバンドの面子の様なトランペットのTOKUと、2人居たキーボードの、ピアノなキーボードの方を従えて歌ったのは「True Colors」。それに少し、「Power to the People」を挟み込む。今求められているものをそのまま出す事の出来るのは、積み重ねてきたスキルは音楽の事だけじゃないという事なんじゃないだろうか?
Cyndiが今、最上かどうかなんてオレは知らん。けど今夜、東京に最適だったと、言い切ることは出来る。