Eivind Aarset

という事でスーパーデラックス。『Live Extracts』はSonic Codex Orchestraというバンド名だったのだけど、今回はSonic Codex 4tet名義。面子のコピペ。
Eivind Aarset (g), Audun Erlien (b), Wetle Holte (ds), Erland Dahlen (ds)
ツイン・ドラム編成は圧巻で、同期する部分の強さには呆気。或いは朴訥という言葉の浮かぶような場面ではドラムセット以外に叩きものの小物が心地よく、特にさりげなくセットの中にあったスティール・パンがそのイメージ通りの音を混ぜ込んできて、あまり聴いた事の無いリズムの音色の並びだった。
2つのドラムがビートをはじき出す中、ベース1本で音のバランスを図っているかのようで、だけどひたすら重低音でもなく、エフェクトでギター的な音色にしたり、エフェクトを外したベースの素の音でわずかにジャジーな雰囲気を醸し出す。
そしてAarsetは、やはり、イメージの中にあるエレキ・ギターらしい音は多くなく、多種のエフェクト類とラップトップでギターの音色を変化させる。
これらが交じり合うとどうだったか?っていうと、スケールの大きい演奏だった。SDLXという地下の空間に似合うバンドでありながら、音楽は広い。あえてどこかのジャンルにあてはめると、プログレ、だと思う。突然の変調が譜面が無いのにそれを凝視しているかのようにずれなく嵌るところは、聴いている側まで快感になる。ワウ的な音はMilesのバンドの様だし、繊細なテーマの曲は北欧らしい叙情性があった。セット分け無しでアンコールを含めて約1時間30分には、色んなものがあった。