Stian Westerhus & 秋山徹次

かなーーーーーーーーりあつーーーーーーーーーーーーーーい、とか連呼してたら、最近ちょいバテ気味。そのせいで昨夜はピットインでの藤井郷子さんのma-doのライブを断念。で、今夜はピットインのBrassticksにも行きたかったのだけど、久々にスーパーデラックス、Stian Westerhus & 秋山徹次を選択。Stian Westerhusは昨年のPuma(with Lasse Marhaug)でのライブを同じSDLXで見ていて、だけどそのログは感想を端折った。というのも、正直、ちょっと個人的には惹かれる部分が見当たらなかった。なのでそのツアーが終わってから書き足そうと思ったのだけど、めんどくさくなって止めていた。そういう気持ちのクセにこっちを選んだのは何故か?っていうと、面白くなかったからダメと思っているという事ではない、という事。なんか変な感じだけど、例え趣味じゃないとか書いたとしても、それはダメだししたつもりじゃない、という事、なのです。
まずは秋山のソロ。秋山の演奏は年に1回ぐらいしか見れてないのだけど、実は結構この人のギターは気に入っている。秋山のライブでは小さな音での演奏に接する事が多いけど、録音物では結構色々やっていて面白い。今夜はどんなか?、と思っていたら、ノイジー気味に、ドローンとかロングトーンを多様。音を変えながらも他の人とは違う真ん中に音を置いていっているようで、このミニマルな展開に引き込まれるのはあっという間だった。
そしてWesterhusのソロ。かなりの数のエフェクトが足元に並んでいる。それを靴でカチャカチャ踏みながら演奏。そのカチャカチャはわかりやすい変化だけじゃないのが面白い。勿論、秋山とは違って展開の幅が大きく、だけどそれが大袈裟に陥るわけでもない。なんとも独特な、手法としては内橋和久のエフェクトの使い方にも通ずるものがあるのだけど、音は違う。あまり聴いた事の無いその感覚に魅了されるのは当然で、中盤を過ぎた辺りで使い出した弓弾きはかなりの美音。そしてエフェクトのカチャカチャでリズムを作り、攻撃的に演奏を締めくくった。
3rdでデュオ。1st+2ndな演奏にはならず、それぞれ手法を変えながら、それでも統一された価値観。ここで秋山がギターらしい音を少し使った以外は、殆どギターの持つカタルシスな音は無かったと思う。ジャンル的にもロックもジャズも全く無いと思う。エレクトリックな音の感覚だけで作りあがった一夜。ここまで終始美しい音のライブも珍しい。
物販でWesterhusのソロ作『Pitch Black Star Spangled』とpumaの『Half Nelson Courtship』を購入。こんな凄い音を聴いて、録音物がそれの印象に迫るとは思えないのだけど、でも買うのは、買わずに居られない気分になるから。です。
1つだけ残念、それは、客の数が少なすぎだった事。15人ぐらいじゃなかったか? Pumaの時はそれなりだったし、今回WesterhusはJaga Jazzistとしてフジロックに出演する為のついでだと思うのだけど、昨年のJaga Jazzistの来日が妙に評判よかったのに、その面子として演奏するWesterhusのライブにこの数ってのはちょっと解せない。曜日は悪いかも知らんけど、でも、今夜は少なすぎだったと思う。しかも、ホントに今夜のライブは良かった・・・。