芳垣安洋 4days 楽日 Vincent Atmicus

結局4days全部足運。なので今夜もしつこくピットイン。今夜はPat Methenyに客足を奪われなかったようで、立見ありの状態だった。多分岡部の送った悪い念がMethenyに効いたのだろう。といっても、元々向こうはチケット完売。面子コピペ。
Vincent Atmicus 芳垣安洋(Per)岡部洋一(Per)高良久美子(Vib,Per)松本治(Tb)青木タイセイ(Tb)太田惠資(Vn)勝井祐二(Vn)水谷浩章(B)
ラテンをベースにアフリカとジャジーとちょっとレゲエとが絡む。芳垣と岡部の叩きだす強烈なビートと水谷のエレベによるジャジーをコアに、2つのボントロ、2つのヴァイオリン、ヴィブラフォンと小物を絶妙に扱う高良さん。渾然となるのが得意なのに、そこに持っていくことを焦らしつつ。
ジャジーなエレベというと、よくあるようで、でも考えてみるとあまり無い。アコベに匹敵するような雰囲気を引き出すのは結構見当たらない。フュージョン的になる。それをこなす水谷。アコベでもエレベでも、水谷の持ち味は変わらない。
ジャズ的には脇役的なボントロが2つ重なると、普段は聴けない主張が見て取れる。青木はフルートも響かせ、その音色が得した気分。松本はダーティーなトーンも交えたソロでハッとさせる。
ヴァイオリンが2つというのも珍しいわけで、だけど太田と勝井はそれぞれの個性。この2人で、エフェクトの強い、ロック的なアプローチでのソロの受け渡しが印象的だった。
あくが強い中で凜とした音の高良さんのヴィブラフォン。それは当然良いのだけど、今夜は小物がかなり効果的。金属的な響きや、ホワイトノイズ?と思ってしまった音まで、なんだ?と思って探すと高良さんが扱っていた。
芳垣と岡部は、まあいいか。この2人の揃い踏みの強烈は、いつものことながら、やっぱ凄すぎ。

という事で楽しすぎる4daysだった。毎日芳垣の頭の中を違う形で提示され、どれも満足。しかもこれだけじゃないという事を知っているし、なんやかんや、芳垣のやる事を追うだけでも、音楽を聴くという欲求をかなり満たされる。そしてこれでやっと、W杯観戦に集中できる・・・。