James Chance & The Contortions japan Tour 2010 "TWIST YOUR SOUL"

5年ぶり、か。このブログの最初の方にJames Chance & The Contortionsのライブを見たことを書いてあって、それから今日まで、James Chanceは渋さ知らズのフィーチャーされる形で1度来日している。その時、確かソロのライブもあって、それがしかもスーパーデラックスだった気がするのだけど、行かなかった。Contortionsのライブの記憶が悪かったわけじゃないけど、多分ジャジーなライブになるはずで、だから行かなかった。あの頃はイマイチ、Terminal City名義の『Get Down and Dirty!』が気に入ってなかった。
今回の来日は、カップリングでFrictionという事で、これは即見る事を決めて、チケットを手にしてその間、特に『Twist Your Soul』を繰り返して、それでジャズではないけどジャジーなJCも耳に収まるようになった。

で、今夜のリキッドルーム。Frictionはゲスト扱いなので別に前座があり、Sady & Madyというバンドなのだけど、まあ見なくてもいいかと思っていたけど、時間があったので結局Sady & Madyも見た。このバンドがどういうバンドか全く知らなかったけれど、ステージの中央前方にドラムが向かいあってセッティングされてて、Tortoiseを思い出す。なんかなあと思ったのだけど、このバンド、メタリックにプログレッシヴで、なかなかカッコいい。そこにパンクも持ち込んでいるようで、ギター&ヴォーカルな人が「Fuck You」を連呼する場面も・・・。ここは個人的にちょっと頂けないけど、それ以外は結構、このバンド、面白いかも、と、得した気分。名前を覚えておく。侮っていてごめんなさい。

そしてFriction。ある意味、個人的にはメインでもある。前回のContortionsの時の前座もほぼFrictionだったけど、今回は名前もちゃんとFriction。
「いつも」で始まって「Easy」や「New Baby's」等をはさみ、「Deepers」で締める。この間、「Crazy Dream」や「Big-S」や「Zone Tripper」といった、確実に掴む曲を使ってない。こんなに渋いセットのFrictionってのも珍しく、だけどだからミドルでロックなグルーヴだらけ。縦に行かないけれど、こういうのも悪くない。というか、個人的には嬉しい。テンポが速くないからこそ中村達也のビートは成熟がわかるし、Reckはベースというよりほぼバリトン・ギターってな印象なのだけど、こうやってベースもギターのアプローチも1人でこなすは厳しさがあっても、元々ギターを弾いていたという事を思えば、今のFrictionは、ほぼReckという意味で、Frictionのコアだけで成り立っているのかもしれない。とか、思う。

James Chance & The Contortions。5年前の記憶でちょっと惜しい気がしていたのは、曲が短いという事。いい感じでグルーヴしているのに、わりとあっさり演奏が終わる事が多く、ここからだろ!!と思った事を覚えている。今回も序盤はそんなで、まあこれがらしさなのかもと思っていたのだけど、中盤、ジャジーな面が出てきて、なんとなく曲も長くなり、バランスが良くなる。なんなら15分ぐらいファンクし続けてもOKなバンドなので、こうなると、ステージを気にせず体揺ら揺らしていられる。リーダーで飛び道具なJCはまあいいとして、このバンドの一番惹かれるのはベースだった。前回のライブや録音物ではギターのアグレッシヴに引かれていた部分があるのだけど、今夜は完全にベース。録音物では隙間すら聴こえるのに、ねっとり纏わりつくこのバンドのベースにしてやられた。あ、ContortionsのJC以外の面子の名前、全然知らない・・・。