Altered States meets Franz Hautzinger

Franz Hautzingerというと、すぐにDerek Baileyとのデュオ作を思い出す。というか、それしか知らなくて、試しにググると、Keith Rowe、Axel Dornerとの『A View from the Window』、そして内橋和久、Jacek Kochanとの『Ruth, send a SMS』という手持ちがあった・・・。
そのHautzingerをゲストに加えたAltered Statesのライブ。ピットイン。昨年の内橋3days以来だけど、その時のASはUAのバック的な役割だったので、インプロに徹する演奏を聴くのは結構久々。

1stが30分ほどの長い演奏と、10分ほどの短い演奏。2ndはフルで1つの演奏。そしてアンコール。

刻々と変わる。久々に聴いたからか、短く変わっていく様は刺激以前に、少し整理する時間が欲しいと思った。3者で作り上げる演奏の中にHautzingerのスペースを作る、というより、活かす為の演奏だったと思う。クォータートーン・トランペットというラッパを扱うHautzingerは、特殊奏法を駆使するイメージだったし、演奏の冒頭内橋もAxelを引き合いに出してそういう説明をしていたけれど、印象としてはオープンにパラパラと吹いてくる。そして、特に1stのナスノミツルの音が殆どエフェクトしてないような音で上下するフレーズを弾いてくるので、ASらしくなくジャズ的に聴こえた。2ndも、ナスノの印象が強い。ここではバリトン・ギターばりにフレーズしたり、らしいグルーヴを持ち込んだりして、演奏のメリハリはナスノが引っ張っているようにすら思った。

こういってしまうとあれだけど、1stの攻撃的な短い演奏と、終盤に差し掛かる辺りでスピードを上げていったアンコールの芳垣安洋のドラムの加速が印象深い。ドコア。