On Fillmore

今夜はスーパーデラックスでDirty Heat Partyもあって、前回行けなかったのでかなり行きたかったけれど、ピットインのOn Fillmoreを選択。
恐山で何度も見ているベースのDarlin Grayと、Wilcoのドラム担当Glenn KotcheによるOn Fillmore。3年ほど前に『Sleeps with Fishes』を手に入れていて、サウンドスケープ的な側面とプリミティヴな響きのあるその作品は、ゆるっと聴いていた記憶がある。そしてそれより前に手にしていたKotcheの『Mobile』がオレは凄く気に入っていて、Kotcheの演奏を聴く機会が欲しかった。だけど恐らくチャンスとしてはWilcoなのだろうと思っていた。そこではオレの聴きたいKotcheとは違うものになるはずで、まあでもそれしかないのだろうと思っていたのだけど、まさかのOn Fillmore、しかもピットイン。

ドラムセットも組まれていたけれど、Kotcheのメインは鉄琴と小さなシンバルの様なものがいくつも並んだ楽器。それは固定されているので、美しい、金属的な残響音を発する。それとGrayのアコースティックなベースの音の絡み。ジャジーではないGrayのベースは、激しさとかトリッキーで耳をひきつける瞬間は少なく、太い音で真ん中のベースを響かせる。
勿論それだけじゃない。Kotcheは変化の為(の様に)にドラムを用いてみたり、1stの中盤ではピアノも弾くし、Macでフィールドレコーディングされた音や楽器の音を使ったり、何度か客席に降りてきて回しモノで音を鳴らしたりもする。そしてGrayもベースを使わない時間が結構あって、小物の変な笛みたいのを使うし、更に2ndの最初の曲ではアコギも弾いた。そしてピアノも弾いた。Grayがこんなに器用な人だったとは、意外・・・。

圧倒的な音楽の提示を聴くのも勿論面白い。でも今夜のOn Fillmoreは、少し笑わせたりもしながらたった2人で色んなところを見せてくれた。もしもう一日演奏があれば、全く同じ内容だとしても足を向けたはず。


つい最近まで出ている事を知らなかった『Extended Vacation』を物販で購入。これとGrayの『St. Louis Shuffle』しか置いてなくて、『St. Louis Shuffle』は所有していたので1枚で収まった。
しかし、客、少なかった。こんな入りでいいんか?と思った。先週のAtomicももう少し入ってもいいような気がしたのだけど、と考えて、思った。Atomicはその1週間前の八木さんとPNLのセッション時に初めてチラシを貰って、On Fillmoreに至っては、結局チラシを見ていない。チラシがあれば客数が増える保障は無いけれど、無いよりはマシだよな。まあ、割に合わないのかもしらんけど。でも、今日のチラシでTortoiseの来日を知った。来日記念盤のCDの宣伝のチラシで、どうせフジロックサマソニだろ?と思ってよく見たら来月ラフォーレミュージアム。「えええ?」と驚き、帰りにファミマに飛び込んでチラシのPコードで検索。まだチケットがあった。即購入。やっぱ、チラシの効果はあるんじゃ?